「今回の全日本は『優勝』と少し高めの設定をしていました。レベルの高い試合の中で、3位に入ることができてホッとしています。一度休養を挟んで落ちている時期もあって、その後にこうやって全日本の表彰台に戻ってくることができたのはすごく自信につながった」

それでも2位との差を痛感した樋口は「そこについていかないと世界のレベルで戦っていけない」と悔しさも見せる。
それでも全日本では、トータルでシーズンベストを更新し、会心の演技を披露する。
このことは自身でも評価し、「すべてを出し切ってのシーズンベストより、伸びしろのある中でのシーズンベストだったので、次につながる。特にフリーは練習からすごく安定していたので、それが試合でも出せた」と前を向いた。
結果を残したい…休養から2年目の変化
復帰2年で大舞台に戻ってきた樋口。復帰後の1年目と比べて、2年目の今季は精神面での変化があると振り返る。

「(復帰)1年目は自分が休んでいたときに結構スケートが嫌になっちゃう感じで休んでいました。なので、“自分が楽しんで滑ること”を意識していたので、そういった結果になりました。2年目は1年目のシーズン最後の方に『もうちょっとできることがある』と思ったり、『結果を残したい』と思うことが増えて、その意識で練習に取り組めたので、試合でも落ち着いて滑ることができるようになった」