新潟・湯沢町で11日、バックカントリースキー中の50代男性が転倒し、自力で下山できなくなった。知人3人が救助を要請するも、悪天候で県警は男性の救助を断念。翌朝、男性を発見し救助した。男性らは登山届を出していなかったといい、県警は登山届の提出と注意を呼びかけている。
男性捜索も悪天候でヘリ救助を一時断念
新潟・湯沢町の雪山で12日、ぽっかりとあいた穴から飛び出すスキー板をよく見ると、穴の中には人の姿が見えた。救助隊員が遭難者を救助するまでの、緊迫の一部始終がカメラにとらえられた。

11日、50代の男性が3人の知人とともに雪山を滑る「バックカントリースキー」をしていたところ転倒し、自力での下山が困難な状態になったという。知人が消防に通報し救助を要請すると、男性以外の3人は自力で下山した。

県警はヘリで男性の救助を試みたが、悪天候により断念したという。翌朝捜索を再開すると、雪山の中にうずくまる男性を発見した。
救助隊員が男性の元へと駆けつける。隊員は 「わかりますか?今から上がりますので。あなただけ。スキーは捨てるよ」と状況を説明し、男性の体をロープで固定した。引き上げようとしたところ、男性が「(スキー板は)持っていけないですか?」と聞くが、隊員は 「ダメ、命の方が大事だから」と答えた。
翌朝雪中で発見…スキー板“捨てて”搬送
命が優先、 救助隊員はそう伝えるとスキー板を残し、男性をヘリに搬送した。

その後男性は病院に運ばれ、右足を骨折した疑いがあるというが、幸い命に別条はないという。
警察によると、男性たちは登山届を出していなかったという。また、山に入る時には登山届を提出し、山に詳しい人と入山するよう注意を呼びかけている。
(「イット!」3月14日放送より)
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