睡眠ゲームアプリ「ポケモンスリープ」を提供するポケモンが実施した睡眠に関する調査で、日本の平日の平均睡眠時間は世界7カ国の中でワーストだった。一方で、各国と比較して規則正しい生活を送っていることも判明したが、睡眠時間のズレを指す「ソーシャルジェットラグ」は、健康にも大きく関わると専門家は指摘する。睡眠リズムを整えるには、どうしたら良いのか。

日本の睡眠時間は世界7カ国でワースト…

3月14日は睡眠の大切さを考える「世界睡眠デー」。
日ごろの睡眠について、街の人に聞いてみた。

50代:
どうしても睡眠時間短くなりがち。仕事してる時に、フッとした時に眠気が襲ってきてしまう時とかがあり、(睡眠が)足りてないんだなと感じる。

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睡眠ゲームアプリ「ポケモンスリープ」を提供するポケモンは、世界7カ国を対象に、眠りに関する調査を実施した。

その結果、日本の平日の平均睡眠時間は7時間1分で、ワースト1位。
世界の平均と比べて約40分の差があった。

ところが、平日と休日の眠りに就く時刻を比べると、そのズレは、18分。
起床時刻も45分で、他の国と比べて差が比較的小さくなった。

日本は平均睡眠時間が短いものの、1週間を通じて規則正しい生活を送っていたことが分かった。

60代:
休日は起きるのが30分ぐらい遅くなるから、8時間は寝てますね。私は食べるより寝るほうをきちんとしないと持たないので、気をつけている。

「ソーシャルジェットラグ」とは?

睡眠リズムを崩さない人がいる一方で、休日の午前中はゆっくりしがちという人もいた。

10代:
休日は何も予定がなかったら2時とかに寝て、起きるのが10時とか11時とか。平日疲れた分いっぱい寝ちゃって。

10代:
休日だと7時ぐらいに1回起きるけど、結局3時間ぐらいぐーたらして寝ちゃう。午前中はそのだるさでつぶれて、午前中無駄にしちゃったなと思うことは多くある。

そのだるさ、「ソーシャルジェットラグ」によるものかもしれない。

「ソーシャルジェットラグ」とは、平日は規則正しく寝起きしているのに、休日はついつい遅寝遅起きしてしまう、そんな睡眠リズムのズレを指す。

「社会的時差ぼけ」とも呼ばれ、まるで時差ぼけをしているかのような、“体がだるい”“日中も眠気を感じる”などの症状が出る可能性があるということだ。

糖尿病など病気の原因になるケースも…

こうした体の不調を放っておくと、深刻なケースになる場合もあると専門家は指摘する。

東京疲労・睡眠クリニック 梶本修身院長:
放置しておくと糖尿病や高血圧、高脂血症や肥満とか、そうしたあらゆる病気の原因になってしまう。

甘く見てはいけない睡眠リズムのズレ、ソーシャルジェットラグによる不調。
4月から社会人となる男性からは「仕事とかする上では直さないと、平日がきつくなるから直したい」という声が聞かれた。

どうやって睡眠リズムを整えればよいのだろうか。

東京疲労・睡眠クリニック 梶本修身院長:
最低室温が18度以下の部屋で眠らないようにするということが第一点。
そして部屋は真っ暗。豆電球程度の明かりがついていても睡眠の質がかなり悪くなります。
できれば睡眠時間は7時間を確保してほしい。そして同じ時刻に目を覚ますようにしてほしい。そのことによって夜眠る時間がほぼ安定してくる。

体の調子がいまいちという方は、睡眠時間のズレを見直してみるのもいいかもしれない。
(「イット!」3月14日放送より)