山形・舟形町に住む東北農林専門職大学1期生が町や住宅メーカーとともに取り組んでいる「空き家再生プロジェクト」。交流施設に生まれ変わる空き家で仕上げの塗装作業が行われ、学生たちのアイデアが実現した。
学生と町民が共同で仕上げ作業
3月13日、「じゃ、皆さん、塗りますか」という声で、空き家再生の仕上げ作業が始まった。

空き家の再生に取り組んだのは、舟形町の学生アパートに住む1期生たち。この春入学する2期生や地元の住民も加わり、フローリングの塗装作業に汗を流した。

4月に入学し2期生となる舟形町出身の庄司晋さんは「輝きが出た。たくさん色んな人と交流したい」と笑みを浮かべ、舟形町民も「いいな!楽しみ、楽しみ」と和気あいあいとした雰囲気に包まれていた。
「“真の町民”になれるのでは」
地域に溶け込むためには拠点となる場所が欠かせないと、1期生は2024年6月に町の担当者とプロジェクトを立ち上げ、リノベーション事業を進めてきた。

学生たちのアイデアはアパートの建設も担う住宅メーカーが実現。築45年の木造の建物はあたたかみのある洋風の内装に生まれ変わり、台所には使い勝手のいいシステムキッチンが入った。

「舟形元気プロジェクト」の工藤遼祐さんは「すごく広いキッチン。地域の人と並んで色んな料理を作れる。何より残してほしいと提案した庭木を残してくれてうれしい。ここで皆さんと酒を飲めたら“真の町民”になれるのではないか」と満足げな様子。

地元町内会の楢沢直樹会長も「きれいですよね、これ。このウッドデッキだけで20人は入れる。町内会の年間行事としてビアガーデンなどを開催して、学生たちと交流していきたい」と期待を寄せた。

空き家の改修は13日で終了。すぐ隣には2期生のアパートも完成し、18日に完成を祝う会が同時に開かれる。
“学生のまち”をアピールするシンボル的な存在として町が期待を寄せる交流施設。
施設名は18日に発表される。
(さくらんぼテレビ)