国産5Gスマホで中国勢に対抗

シャープは11日、2種類の新型の5G対応のスマートフォンを発表した。

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このうち「AQUOS sense5G」は、高価格で機能が複雑に思われがちな5Gスマホのイメージを一新しようと、日常生活に取り入れられる「普通の5G」がコンセプト。

1日1時間ほどの使用なら電池は1週間持つほか、パソコンなどをスマホを通じてインターネットに接続する「テザリング」が、自宅にいるときだけ自動でオンにできる機能が搭載されている。

低価格帯スマホとして、4万円前後で発売されるとみられる。

シャープ通信事業本部・小林繁パーソナル通信事業部長:
暮らしの中で、5Gのスマートフォンを生かしていくような。学びにこれを使ったり仕事の仕方を変えたり、トータルで客に利便性を提供するブランドになりたい

5Gスマホをめぐっては、アメリカによる制裁強化で「HUAWEI」の取り扱いを携帯大手3社が見送る中、「Xiaomi」「Oppo」といったほかの中国勢が日本市場での販売を強化している。

シャープは、国産の安心感と低価格機種の強化で、中国勢にも対抗していきたい考え。

「価値がまだわからない」という調査結果も

内田嶺衣奈キャスター:
5Gという言葉を聞く機会も増えてきましたが、松江さんは新しい5Gスマホをどうご覧になりますか。

デロイトトーマツグループCSO 松江英夫氏:
非常に楽しみです。5Gは、日本では2025年に全回線のうちの48パーセントぐらいが5Gになると言われています。今回の端末も低価格だったり、多機能だったり、いろいろ出てくるとこれからもっと競争が生まれますから、普及していく突破口になるのかなって楽しみに見てます。

内田嶺衣奈キャスター:
ただ5Gスマホの選択肢がどんどん増えていく一方で、どういったサービスが行われていくのか非常に気になります。

デロイトトーマツグループCSO 松江英夫氏:
実際に今購買意欲ある方というのはどちらかというとエンターテインメント性、例えばライブであるとか、いろんなエンターテイメントをより早く見たい、こんなニーズから買いたいって人が多いんですけれども、実は大半はそうではなくて、違う調査結果が出ているんです。

デロイトトーマツグループCSO 松江英夫氏:
私どもデロイトトーマツグループが昨年調査した結果なんですけれども、「5Gのスマホにお金をかけてもいいと思うかどうか?」という調査をしたところ、約7割が「まだどれにお金をかけるかというのは判断できない」「価値がまだわからない」という回答があったんです。ここがどう動くかどうかというのが、普及のポイントだと思うんです。

普及のポイントは

デロイトトーマツグループCSO 松江英夫氏:
私は「楽しいもの」というところから「必要なもの」というふうに考え方が変わるかどうか。このタイミングが普及のポイントだと思うんです。

デロイトトーマツグループCSO 松江英夫氏:
最近はリモートワークとかで自宅で作業している。そこに旧来使っていたようなWiFiよりも早くて安くて安定している、こういった利便性を感じるであるとか。また将来的には、例えば遠隔医療みたいなものが進んでインフラが整うようになると、本当に生活に必要なものとして5Gを持つことを感じられるタイミング来ると一気に広がるのではないかなと思います。

内田嶺衣奈キャスター:
普及に弾みがつきますとサービスの利用価格も引き下げられるはずです。そこからより便利でより楽しいサービスが増えていくのが待ち遠しいです。

(「Live News α」 9月11日放送分)