2025年2月、石破茂総理がアメリカでドナルド・トランプ大統領と首脳会談を行った際、金の兜をプレゼントしました。その兜を製作したのは愛知県あま市の五月人形を製造する老舗「翠鳳」です。選ばれた理由には老舗の確かな技術がありました。
3月11日、愛知県あま市の市役所に展示されたのは、上品な輝きを放つ金の兜です。
被るしぐさをした村上浩司市長ですが…。
翠鳳の小栗努社長:
これは勘弁してください。

市長でもかぶることを許されないこの兜は、アメリカのドナルド・トランプ大統領と“おそろい”です。
この金の兜は2月、首脳会談を行った石破総理から、おみやげとして贈られたといいます。
手掛けたのは五月人形製造会社の「翠鳳(すいほう)」で、あま市にある創業63年目の老舗です。

翠鳳の小栗努社長:
(首脳会談の)1週間ぐらい前に連絡をいただきまして、うちの兜をトランプ大統領に渡すということで提案したいと言われまして。びっくりしましたね、すごく。
のちに林官房長官はこの兜について「家族を大事にする大統領に、ご令孫の健やかなご成長に対する願いを込めて贈呈した」と明かしました。トランプ大統領は「金」が好きだといいます。

大切な贈り物として選ばれたウラには、翠鳳の確かな技術がありました。
兜や鎧などに使う金属を、板の状態から加工している翠鳳。創業からコツコツ作ってきたおよそ1000もの独自の金型で、数々の五月人形を生み出してきました。

金の兜は2024年にできたばかりの新作ですが、大統領効果もあり、全国の販売店からの予約は1年待ちだといいます。
翠鳳の小栗努社長:
(五月人形の)専門店に足を運ぶ人も少なくなってきていると思うんですけど、これを機にお節句の業界全体が盛り上がっていけばうれしいかなと思います。
(東海テレビ)