熊本市の自動運転バスが追突された事故から1カ月余り、再び試運転が行われている。実証実験のスタートを控え、オペレーターへの教習も始まった。

中断していた自動運転バスの試運転

1月30日に起きた事故は、試運転中の自動運転バスが歩道をはみ出ていた歩行者を検知。減速し停車したところに、後ろを走っていた路線バスが追突したというもの。

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自動運転バスは修理や検査を終え、3月4日に試運転が再開された。自動運転バス実証実験を受託するボードリーの郷直人さんは「事故の影響については、今試運転をしていますが、実際に走らせている中では問題はないと確認がとれています」と話した。

自動運転バスが走るのは熊本城を周回するルート。3月7日には熊本市の職員など総勢15人が乗車し、満員の状態での試運転が行われた。試運転では、自動運転バスの左側から犬を連れた歩行者が横断歩道を渡り、渡ったあとに自動運転バスが左折をした。自動運転バスのスピードは時速35キロ未満だ。

熊本市が実証実験を行うのは5段階のうち下から2番目の『レベル2』。オペレーターが運転席に座り監視した状態でハンドルやブレーキ操作を自動化するもの。

オペレーターのトレーニングも開始

3月7日の試運転では多くの人を乗せた状態での安全性を確認したという。一方、実証実験のスタートへ向け3月7日から始まったのがオペレーターのトレーニング。運行業務を担う熊本市のタクシー会社・タクルーでは3人のドライバーが自動運転バスに乗務する。

オペレーターを担当するタクルーの石本健一郎さんは「一生懸命習って頑張っていきたいと思います。『自動運転というものの礎になっていければ』と思っています」と話す。

普段はタクシーやマイクロバスの運転をしている石本さんたちは、3月7日はボードリーのスタッフから自動運転バスの仕組みなどについて教わっていた。

熊本市の自動運転バスは、引き続き試運転で安全確認やオペレーターのトレーニングを重ね、近くあらためて熊本市が実証運行の開始日を発表する予定。

(テレビ熊本)

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