2月26日に発生した岩手・大船渡市の山火事も、6日で9日目となった。市は避難指示地域の一部について解除検討を明らかにしたが、具体的な地区名については示せないとした上で、解除時期についても「未定」とした。FNNは被害が及んだ地区で、火災発生3日目の2月28日に撮影された住宅街の映像を入手。避難指示地域内の家屋は、今どうなっているのかーー。
“待望の雨”で火の勢いようやく弱まる
2月28日に岩手・大船渡市三陸町の綾里地区にある住宅街を撮影した映像。

住宅の柱が焼け落ち、地面に積み重なっていて、その先には、骨組みだけが残された住宅が立っている。
その前日まで消火作業にあたっていた消防関係者が、撤収作業などの際、現地の様子を記録したもので、現在はこの場所に住民らが立ち入ることはできない。

避難中の綾里地区の住人は「早く帰りたいね。だってこんなところ(避難所)にそれなりの人が来てるんだもん」と話した。
いつになれば、住民が戻れる日が来るのか…。

2月26日に発生したこの山火事も、6日で9日目となった。

“待望の雨”から一夜明けた6日、火の勢いは、ようやく弱まってきた。

ヘリコプターからのFNN取材団レポート:
三陸町綾里地区の小石浜漁港周辺です。
このあたり低い雲が立ちこめていますが、煙は発生していないようです。

焼失面積は連日拡大してきたが、6日は5日と同様、2900ヘクタールのままだった。

山林の中では6日、新たな延焼を防ぐためか、燃え落ちた木のかたわらで、消防用水を背負った隊員が放水作業を行っていた。
住民は、心配そうに山の状況を見つめ、「本当の煙らしい煙は見えなくなったもん」と話していた。

自衛隊のヘリが捉えた映像では、6日もいくつかの地点で煙が上がっている様子が確認できた。
避難指示地域の一部で解除を検討
大船渡市は6日、避難指示地域のうち赤崎町の一部については、解除を検討していることを明らかにした。

しかし、その具体的な地区名については示せないとした上で、解除時期についても「未定」としている。

大船渡市防災管理室長:
皆さんやっぱり避難期間がですね、相当長くなって、疲労等もたまってるような状況というふうに伺っておりますので。
白煙の状況等も確認しながら、そこはちょっと慎重に判断していきたいというふうに考えております。
ちょっと指示解除の時間については、現時点では申し上げられません。白煙なのかそれともモヤなのかっていう判別が難しい状況がありましたので、判断をできかねる状況だと。

そして今回の火災では、山林近くの住宅も大きな被害を受けているが、その被害の全容はまだ明らかになっていない。
ヘリコプターからのFNN取材団レポート:
大船渡市赤崎町上空です。
残っている建物もありますが、その周辺には黒く焼け焦げた瓦礫が散乱しています。
避難指示地域の大船渡市綾里地区は今…
住民が未だ立ち入ることができない、避難指示地域内の家屋は今どうなっているのか…。

FNNは今回の火事で被害が及んだ綾里地区で、火災発生3日目の2月28日に撮影された住宅街の映像を入手した。

これは、前日まで消火活動を行っていた地元の消防関係者が、撤収作業などの際、現地の様子を記録したものだ。
現在はこの場所に住民らが立ち入ることはできない。

車内から撮影された映像では、いくつかの住宅が全焼しているように見える。

以前撮影された現地の様子と比較すると、木造の住宅は跡形もなくなり、自動販売機が倒れている様子が分かる。

一方、別の住宅は、骨組みだけを残して、その内部が全て焼け落ちている様子が分かる。
1階は比較的その姿を残しているものの、2階部分が焼けた家もあった。

この映像は、2月28日に撮影されたものであり、現在はさらに被害が拡大している可能性もある。

大船渡市は、6日現在78棟が焼失したとしている。
(「イット!」3月6日放送より)