広島の原爆投下直後に放射性物質を含むいわゆる「黒い雨」を浴びたとして、岡山県に対し、被爆者健康手帳の交付を求める訴えを起こした、岡山市の84歳の女性を支援する会が、3月5日、岡山市で開かれました。

この会は、代理人を務める弁護士や被爆2世らが、岡山市の84歳の原告の女性を支援しようと、2024年12月に立ち上げたものです。5日の会合では、裁判の進め方や支援の内容について話し合われました。

「黒い雨」訴訟について一般の人にも知ってもらうことが必要として、広報活動を行うこと。25年5月ごろに支援者らが広島を訪問し、「黒い雨」の実態を学び、広島の原告団との交流会を開くことなどを申し合わせました。

(代理人 則武透弁護士)
「会の活動としては、当然この裁判を支えること。それが一番だが、この裁判を通じて、被爆の問題が80年後もまだ残っていると社会に訴えていく意義もある」

原告の84歳の女性は、24年11月、岡山県を相手取り被爆者健康手帳の交付を求める訴えを岡山地裁に起こしました。女性は24年3月、原爆投下当時に住んでいた広島で「黒い雨」を浴びたとして、岡山県に被爆者健康手帳の交付を申請しましたが、県は、当時の居住地で「黒い雨」が降ったことが確認できないとして、24年7月に申請を却下しています。

岡山放送
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