日本時間1日未明に行われた、世界が注目するウクライナとアメリカの首脳会談は、両首脳がカメラの前で激しい口論に発展する異例の展開となった。

停戦実現率「99%」と予想していた木村太郎氏は、この会談をどう見たのか?

米ウ首脳会談まさかの“けんか別れ”

宮根誠司キャスター:
前回(2月16日)、木村太郎さんはトランプ大統領とゼレンスキー大統領が会談したら停戦は「99%」って言っていましたけども、世界中が注目する大喧嘩になりました。けんか別れ。さあ、これ、どういうことでしょうか。

木村太郎氏:
僕は一昨日、実はね…ネットのテレビに出て、もうレアアースの合意ができたら、これは停戦が決まったも同然!って大解説をやって、一杯飲んで寝たんですよ。で、土曜日の朝起きてテレビ見て、茫然自失。何が起きたのか。

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宮根誠司キャスター:
いや僕らも、レアアースの共同開発っていって、トランプさんが一番好きなことをやって、もうこれでOKかなと思っていたんですよ。

木村太郎氏:
だからね、そうやってアメリカがいけば、ロシアも手出せないから。これ良い安保の考え方かなと思って、これで終わりだろうと思っていたらね。ゼレンスキー大統領が頑張ったの。

“トランプ氏の神経逆なで”ポイント①服装

宮根誠司キャスター:
だから、レアアースを停戦後共同開発するでしょ。で、(ゼレンスキー氏が求める)安全保障、(トランプ氏は)いやいやアメリカも共同開発するんだから、もうこれで安全保障になるじゃないかって。僕もこれでOKかなと思ったら、意外や意外、ゼレンスキー大統領が頑張っちゃったっていうのか、何が起こったのかということで。太郎さんに、ちょっと3つのポイントを挙げていただきましたが、(1つめが)服装…?

木村太郎氏:
基本的には(合意の)路線が違ったんで、食い違ったんだけど、それに輪をかけてこの3つの要素が間違い、これはウクライナ側の間違いが会談をおかしくしちゃった。

宮根誠司キャスター:
これだって、ゼレンスキー大統領、これしか着てないですよ、ずっと。

木村太郎氏:
だけどね、これはオーバルオフィスっていうホワイトハウスで一番大事な会議室でやったフォトオプって写真を撮る機会なんです。その時にこれを着て行って、本当にふさわしいのかっていったら、トランプ大統領は嫌だったみたい。だから、トランプ大統領は(ゼレンスキー氏が)来た時、「いや、今日は正装できたね」って冷やかしていて。しかも、記者会見で、トランプ大統領の親しい記者がまた輪をかけて「あなたスーツ持ってないの?」なんて聞き方をして…やっぱりこれは相当、これでホワイトハウス側は嫌がったみたい。

ポイント②記者団の前で言いたい放題

宮根誠司キャスター:
それから記者団の前で言いたい放題…。「ロシア、プーチン大統領がこんなひどいことしてる!」みたいなことを言ってましたけど。

木村太郎氏:
これは、フォトオプって写真撮る場だった。そこへ記者団も来て、ワイワイいろんなことを聞くんだけど、それをゼレンスキー大統領は写真まで持ち出して、自分の記者会見をしちゃった。だから乗っ取っちゃったわけ。これにはさすがにトランプ大統領も難しい顔しているでしょう。「何やんだ」って。それで相当腹を立てた。

ポイント③バンス副大統領を「JD」呼び

宮根誠司キャスター:
それからバンス副大統領のことを「JD」と呼んだ。これ何がダメなんですか?

木村太郎氏:
バンス副大統領の本当の名前はジェームズ・デイヴィッド・バンスなの。で、「J.D.バンス」って呼ぶ人もいるし、「JD」って呼ぶ人もいる。これは(バイデン前大統領を)ジョーと呼ぶようなもので、そう言えるのは大統領とか家族とか、本当に身近な人なの。
それをね、ゼレンスキー大統領が「JD」って呼んだわけ。それを聞いた途端にバンス副大統領の態度が変わっちゃったの。これは相当非礼なの。

宮根誠司キャスター:
でも、いずれにしてもアメリカ頼みのウクライナでしょ。

木村太郎氏:
そう。だから、何があってもゼレンスキー大統領はトランプ大統領を持ち上げなきゃいけない場を、全部こうやってぶち壊しちゃった。

本来ならこの会談で、ウクライナの鉱物資源を巡って共同開発などで合意し、共同会見が行われる予定だったが、交渉は決裂。会見も中止となった。
「Mr.サンデー」3月2日放送より)