日本列島を覆う強い寒波は2月22日からの3連休に再びピークを迎え、東海地方も厳しい寒さになると予想されています。名古屋などで雪が降る可能性もあり、一見凍っているようには見えない「ブラックアイスバーン」に注意が必要です。
■積雪計が計測不能に…異例ずくめの寒波
名古屋・栄にあるオアシス21、観光客も多く訪れる「水の宇宙船」は、ガラスの屋根の上に水が張られていますが、22日の朝は寒さで凍っていました。

強烈な寒波の影響で、東海地方は厳しい冷え込みとなり、名古屋の最低気温は氷点下1.2度と、3日連続の冬日になりました。
岐阜県白川村では、21日午後から積雪が測れなくなるトラブルが発生しました。
積雪計は地面にレーザーを当てて、その反射で雪の深さを測っています。22日午後、気象台の職員が調査に訪れると、積雪計は雪にすっぽり覆われていました。

気象台の職員:
レーザーが出るところも含めて、雪がこんもり積もったので観測ができなかった。ここ数年はないですよ。
■神秘的な樹氷も…車の運転には注意!
三重県と滋賀県にまたがる御在所岳では、湿った空気が木にぶつかって凍りつく、美しい「樹氷」がみられました。
山頂付近は日中でも氷点下およそ6度と、厳しい寒さにも関わらず、白銀の世界を楽しむ観光客の姿がみられました。

ぜひとも訪れたい絶景ですが、御在所岳周辺は20日まで大雪となっていました。山頂に向かう御在所ロープウエイの駐車場では、22日も重機を使って除雪作業が行われていました。
御在所ロープウエイの水谷将良さん:
除雪に3日ほど要するような、大変多い雪が降りました。まだ残っている雪もありますので、そちらを今除雪して、3連休にお客さまをお迎えできるように準備しております。

22日からの3連休も御在所は雪が降る見込みで、坂道も多いことからスリップなどの事故が心配されます。御在所ロープウエイの担当者は「必ず冬用タイヤを装着してほしい」と呼びかけています。
■雪が積もっていなくても…「見えない凍結」の危険
この冬は雪が多く、東海3県でもスリップ事故が相次いでいます。慣れない雪道の運転で気をつけたいのが、見た目だけでは分かりにくい「ブラックアイスバーン」です。

ブラックアイスバーンは、路面が薄く凍っているものの、アスファルトが透けて見えるため、ぬれた路面となかなか見分けがつきません。
JAFが行った実験では、ぬれた路面とブラックアイスバーンで、車がブレーキをかけて停車するまでの距離を比較したところ、ぬれた路面ではすぐに止まりますが、ブラックアイスバーンでは、6倍以上の距離を要しました。

JAF愛知支部の広報担当 吉田英治さん:
できるだけ深夜・早朝には運転を避けていただきたい。できれば日が昇って2~3時間くらい、場所によってはまだ凍結した路面が残っていますので。夜間、深夜の時間帯には車に乗らないという選択をしていただけたらと思います。
(東海テレビ)