1941年から1945年まで続いた太平洋戦争では、名古屋も空襲に襲われました。2024年、名古屋市は毎年5月14日を「なごや平和の日」と定め、戦争の体験や記憶が風化しないように後世に繋いでいこうとしていますが、若い人へどう伝えていけばよいのかが課題となっています。
愛知県出身の俳優・河村花(かわむら・はな 23)さんは、当時、名古屋市千種区の東山動植物園で動物が殺処分されたことを初めて知り、「衝撃でした」と話しました。
(動画で見る:愛知出身の俳優・河村花さん「初めて知り衝撃でした…」名古屋空襲の前に東山動植物園で行われた“動物たちの殺処分”)
太平洋戦争末期の1945年、名古屋空襲が本格化し、容赦なく爆弾が降り注ぎました。

空襲が本格化する前の1944年12月13日午後3時、名古屋市千種区の東山動植物園で飼育されていた動物たちの殺処分が行われました。
当時、“東洋一の動物園”と言われ、子供たちに愛された場所ですが、ヒョウもトラもライオンも、その息遣いは途絶えました。

名古屋空襲の犠牲者は、分かっているだけでも死者7858人、負傷者は1万人を超えました。
しかし、戦争で犠牲になったのは、人間だけではありません。

東山動物園の白木康雄担当課長:
なんとか動物を救いたいと、まず一時的には思うんですが。ただ、人の食料もなくなるような状況が想定される中で、“動物と人とどちらが大事だ”みたいなことになった時に、動物園の職員としては、なんとか動物を守りたい。けどその前に、“人の命”という話に当然なってくるとは思う。なんとかして(殺処分を)止めたいと思いますが…。その場にいたら自分が何ができたかというと、何もできなかったのかもしれないです。

愛知県出身の俳優・河村花さんは、動物の殺処分について「初めて知った」といいます。
河村花さん:
戦争で動物を殺さないといけないというのは知ってはいたんですけど、まさか東山動植物園で実際にあったというのは初めて知ったので、衝撃でした。

2025年2月19日放送
(東海テレビ)