日本列島に大雪をもたらす強烈な寒波で、東海地方では2月19日にかけて大雪の可能性があります。名神高速など一部の高速道路では18日午後4時頃から、大雪による立ち往生を防ぐために通行止めが始まっています。
三重県菰野町のトマト農家は、降り続く雪により暖房のための燃料費がかさんでいて、悲鳴が上がっています。
■岐阜県白川村はすでに224cm…岐阜と三重で警報級の大雪の可能性
冬型の気圧配置が強まり、東海地方では18日、山間部を中心に断続的に雪が降っています。18日午後4時現在の積雪は、岐阜県白川村で224cm、飛騨市河合で187cm、高山で23cmとなっています。

大寒波の再来を受けて18日午前、気象台や中部地方整備局などが合同で緊急会見を開きました。
名古屋地方気象台の大矢徹 広域防災管理官:
本日これから寒気が強まってきますので、夕方から明日にかけて大雪の警報級の可能性に注意ということで、岐阜県と三重県にしております。

気象台は、愛知県でも大雪の可能性があるとしています。19日午後6時までに降ると予想される雪の量は、岐阜の山地で60cm、三重県で20cm、愛知県の平地でも3cmなどとなっています。
■暖房の燃料費が2倍に…農家から悲鳴「降らないことに越したことない」
三重県菰野町のトマト農家は、暖房でかさむ「燃料費」に悩みを抱えています。

ベジファームこものの服部慎司代表:
(ハウスの)上に積もっちゃうので、日中は太陽の光でハウスの中が暖かくなるんですけど、日光が遮断されて温度が上がらないので、日中もずっと暖房をたきっぱなし。
この農家では、ハウス4棟でトマトを栽培していますが、トマトは温度が低すぎると生育に影響が出ることから、夜間でも重油を使いハウス内を温めて室温を10度以上に保っています。

2月上旬の最強寒波の時も、日中に暖房を入れ続け、燃料費が2倍になったといいます。燃料費自体の高騰も加わり頭を抱えていました。
ベジファームこものの服部慎司代表:
燃料が高いので、温度を1度上げると燃料の消費量がだいぶ増えるので、雪が降らないことに越したことはないんですけど。
■18日午後4時から高速道路の一部で通行止め 雪は週末の3連休まで続く恐れも
大雪を前に、高速道路では車の立ち往生を防ぐために、名神高速の一宮IC~栗東湖南IC(滋賀県)、東海環状道の大野神戸IC~養老ICなど、大雪が予想される区間について午後4時ごろから予防的通行止めにしました。

今後の雪について福島智之気象予報士によると、岐阜や三重の北部を中心に大雪になり、週末の3連休が明けるくらいまで続く恐れがあるということです。そのピークは18日夜から19日にかけてになりそうで、雪崩や屋根からの落雪などにも注意が必要です。
(東海テレビ)