つぶらな瞳で女性を見つめるぬいぐるみ…
ただのぬいぐるみではありません。

利用者:
いい子だね。

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パロ:
キュー。

利用者:
聞こえているの?

これは、アザラシ型AIロボット「パロ」。
“最もセラピー効果があるロボット”として、世界30カ国以上で、医療機器として使われています。

開発したのは、ロボットの研究者柴田崇徳さん。

柴田崇徳さん:
パロと触れあうことで、みなさん気分が向上して、例えば、痛みや不安、抑うつ、不眠などが改善するということで認められています。

パロは全身に触覚や、聴覚センサーを搭載していて抱いたり話しかけたりすると、毎回違ったリアクションをしてくれます。

柴田さんによると、こうしたふれあいが「鬱や睡眠改善」「認知症ケア」に効果があるそうで、そういった効果を引き出す上で、最も大切なことは“本物の動物に近づける”ということだといいます。

柴田崇徳さん:
カナダまでいってですね、アザラシの動きのかわいらしさとか、鳴き声そういったものを活用して今のパロにいれています。

柴田さんは、20代のころから、ロボットの研究をしてきました。

工場で仕事をする便利なロボットではなく、“人の心を豊かにするロボット”をつくりたいと30年以上、「パロ」の研究を続けているんです。

柴田崇徳さん:
やはりみなさんが笑顔になるということが非常に重要だと思ってまして、パロが人の心に働きかけて、幸せを感じてもらえるといいなと。それが自分にとっても幸せなことだなと思っています。

ロボットで“人の心を豊かにしたい”その思いを胸に、柴田さんの研究はあすも続きます。
(「イット!」1月30日放送より)