冬の長崎のまちを彩る長崎ランタンフェスティバルが開幕した。2月12日までの15日間、長崎の街は極彩色に包まれる。

長崎が中国色に染まる15日間!

29日午後6時にまちなかの約1万5000個のランタンに一斉に明かりが灯った。

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2025年で30回目を迎える長崎ランタンフェスティバル。華僑の人たちが中国の旧正月「春節」を祝おうと始まった。 

メインオブジェ「百鳥(ひゃくちょう)」
メインオブジェ「百鳥(ひゃくちょう)」

メインオブジェ「百鳥(ひゃくちょう)」。 高さ約10メートル、一番上には鳳凰が、その下には縁起の良い鳥たちが施されていて、羽など細部までこだわっている。 メインオブジェは毎回干支などをモチーフに作られてきたが、円安やランタンの修理費が増えたことなどから新たに制作せず、2017年の「百鳥」が再登板となった。

ランタンフェスティバルのメイン会場は湊公園と中央公園。その他、唐人屋敷、中島川公園、浜町アーケードの3つの会場と、孔子廟、興福寺が協力会場となり、長崎市中心部が1万5000個のオブジェやランタンで彩られる。

湊公園には中国風のお供えも

エリアごとにランタンの彩りが異なり、雰囲気ががらりと変わる。イベントで盛り上がる「動」もあれば、川面に揺れるランタン見物で心が和む「静」を感じることもある。

メイン会場の湊公園はイベントが行われ、出店も並ぶ。

中国の商売繁盛の神様「関帝」へのお供え 豚の頭が!
中国の商売繁盛の神様「関帝」へのお供え 豚の頭が!

大型のオブジェが並ぶ中に祭壇が設けられている。中国の商売繁盛の神様「関帝」へのお供えで、本物の豚の頭が並んでいる。

唐人屋敷は「ロウソク祈願四堂巡り」

湊公園から少し上がると、雰囲気ががらりと変わる。

「唐人屋敷」は江戸時代、中国人居留地だった場所だ。

「ロウソク祈願四堂巡り」が行われている
「ロウソク祈願四堂巡り」が行われている

土神堂、天后堂、観音堂、福建会館の『四堂』に赤いロウソクを灯す「ロウソク祈願四堂巡り」が行われる。

「荒木商店」ハトシや蒲鉾をゲットして食べ歩きを!
「荒木商店」ハトシや蒲鉾をゲットして食べ歩きを!

唐人屋敷に向かう途中でハトシや蒲鉾、ちくわなどを「ランタン特別価格」で販売している店を見つけた。お母さんとお話しするのも楽しく、食べ歩きにもおすすめだ。

新地中華街~銅座川は「桃色ランタン」

新地中華街は頭上に「赤いランタン」がぎっしり飾られて圧巻だ。

新地中華街は「赤いランタン」がいかにも中国チックだ
新地中華街は「赤いランタン」がいかにも中国チックだ

出店が並び、角煮まんや「ハトシ」など、長崎らしい食べ物を片手に、街歩きが楽しい。

銅座川は「桃色ランタン」
銅座川は「桃色ランタン」

新地中華街を抜けると銅座川が流れている。この川面に飾られているのは「桃色のランタン」。かわいらしさがあふれる光景だ。

「福」が逆さになった「逆さ福」を目印に歩こう
「福」が逆さになった「逆さ福」を目印に歩こう

ここから浜んまち会場、中央公園会場へ向かう時は、「逆さ福」のランタンを探しながら進むと道に迷わず辿り着ける。

浜町は「良縁スポット」

長崎市中心部の繁華街「浜町アーケード」にもランタンが飾られている。

縁結びの神様「月下老人」
縁結びの神様「月下老人」

ベルナード観光通りには「縁結び」の神様が待っている。「月下老人」は中国の縁結びの神様だ。ご縁は恋愛だけでなく、人のご縁、仕事のご縁など様々だ。良縁に恵まれるようにと、赤い糸のお守りが販売され、2本で100円。1本をオブジェの横の紐に結んで、もう1本をお守りとして持ち帰ることができる。

恋ランタンも
恋ランタンも

2024年にドラマ「君が心をくれたから」で大人気となった「恋ランタン」。今回は観光通りに場所を変えた。良縁を求めて多くの人が訪れるだろう。

中央公園は子供が喜ぶ動物オブジェ

もうひとつのメイン会場「中央公園」はイベントが目白押し。

点灯式後は「龍踊り」でアンコールを意味する「もってこい」の声が響いていた。

恐竜のオブジェ
恐竜のオブジェ

子供が喜びそうな動物のオブジェが飾られている。

川面に映る「黄色い眼鏡」

中島川には「黄色いランタン」が飾られている。

川面に映る眼鏡橋も期間限定の「黄色の眼鏡」だ。川の両岸には干支のオブジェも並ぶ。喧騒から離れて、川沿いを散歩すると心が洗われた気持ちになる。

「静」を感じるのにおススメ「興福寺」

寺町通りに建つ、朱色の山門が印象的な「興福寺」は協力会場だ。

日本で最初の唐寺「興福寺」
日本で最初の唐寺「興福寺」

日本で最初の唐寺で日本黄檗宗発祥の地。ライトアップされた境内にランタンが灯り、喧騒から離れて心落ち着く場所だ。

ランタンフェスティバル期間中は中国茶を味わうイベント(要予約)や変面ショーが予定されている。

週末は皇帝パレードや媽祖行列

土曜日は、皇帝・皇后の御輿を中心に、総勢約100人が豪華な中国衣装を身にまとって街を練り歩く「皇帝パレード」が行われる。

2月1日の皇帝役は祖父が島原出身でタレントのルー大柴さん、皇后役に佐世保市出身で俳優・レポーターの田中明日実さん。

初めて女性が皇帝役を務める
初めて女性が皇帝役を務める

8日は、皇帝役を長崎市出身で宝塚歌劇団の飛翠真凜さん、皇后役を北松浦郡出身で俳優やレポーター、モデルとして活動する明石純美玲さんが務める。皇帝役を女性が務めるのは初めてだ。

日曜日は、航海安全の神・媽祖を安置した行列を再現した「媽祖行列」が行われる。

「中国変面ショー」は湊公園などで土日に開催。このほか、長崎市と福州市の友好都市締結45周年を記念する現地の朗読劇(ビン劇)の上演や長崎県の推しポケモン「デンリュウ」の写真撮影会など、新しい企画も実施される。

実行委員会では、期間中90万人の集客を目指している。

午後6時閉館を知らずに足を運んだ人もいた
午後6時閉館を知らずに足を運んだ人もいた

これまで変面ショーや恋ランタンで賑わっていた孔子廟は、午後6時閉館となっている。夜間は締まっているのでご注意を!

(テレビ長崎)

テレビ長崎
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