メジャーリーグのマリナーズなどで活躍したイチローさんが日本時間1月22日、アメリカの野球殿堂入りを果たし、地元の愛知県豊山町でも喜びの声が聞かれました。

■殿堂入り"間違いなし”の声も…本人は「不安」!?

日本人で初めてアメリカ殿堂入りが決まったイチローさんは、会見で受賞の喜びを語りました。

イチローさん:
まずこの日を迎えるということが、2001年、僕が初めてMLBに挑戦した年に、おそらく地球上の誰も想像ができなかったと思うんですよね。

イチローさんの殿堂入りは発表前から間違いないと思われていましたが、本人は「不安だった」といいます。

Q.電話で今日発表?
イチローさん:
午後2時15分(現地時間)から待機をしました。これは電話がかかってくることが前提の準備だったので、15分を過ぎて電話が鳴らなかった時に、これはないんじゃないかと思ってすごく不安になりました。おそらく喜びはこれから出てくるんじゃないでしょうか。

■満票逃すも…“チチロー”は「ホッとした」

イチローさんは16日に日本の野球殿堂入りも果たしています。愛知県の豊山町役場では22日午前、日米野球殿堂入りを祝う懸垂幕が掲げられました。

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愛工大名電高校出身のイチローさんは、オリックスに入団し、1994年にはプロ野球史上初の200安打を達成しました。

2001年にメジャー挑戦し、19年の現役生活で3089安打の金字塔を打ち立てました。

お父さんのチチローこと、鈴木宣之さんは…。

父・鈴木宣之さん:
親としたら「良かったな」と一言ですね。(Q.今後の期待は?)指導者として正々堂々とした態度で、品格ある野球人を築き上げてもらいたい。

期待された満票ではなく、1票足りずに得票率が「99.7%」だったことについても、前向きにとらえています。

父・鈴木宣之さん:
アメリカの方も1票足らず。ホッとしました。満票だと「そんな完全な人間がおるのかな」という気持ちでおりましたので。やっぱり“どこか欠けていてちょうどいい”というような思いでしたので、ホッとしました。

イチローさんも思いは同じです。

イチローさん:
1票足りないというのはすごく良かったと思います。不完全であるというのはいいなって。生きていくうえで、不完全だから進もうとできるわけでね。

豊山町内にある「空港バッティング」は、子供の頃に練習を重ね、栄光への一歩を踏み出した場所です。

空港バッティングの前田岩夫会長:
8番で(練習していた)。ボールの芯を捉えるのがうまくて、天性の持っているものがあったのかな。

イチローさんに選手たちへのアドバイスを聞くと…。

イチローさん:
僕なんかとても比較にならないぐらい、才能にあふれた人がいっぱいいます。でもそれを生かすも殺すも自分自身だということですね。自分の能力を生かす能力というのがまた別にあるということは知っておいてほしい。

■「51」は永久欠番に…これからも「全力目指す」

イチローさんの偉業を称え、マリナーズからは背番号「51」を永久欠番にすることが発表されました。

イチローさん:
サインする時に「51」がずっと使えるというのはめちゃくちゃうれしいですね。あとは今51歳なんで、そのタイミングでこれは特別なものです。

今もトレーニングを欠かさないというイチローさんは、これからも「全力」で人生を歩んでいきます。

イチローさん:
明日つぶれるかもしれないし、10年後かもしれないし、その先かもしれないし、分からないです。今やっていることっていうのは、その日の限界を迎えること、これを繰り返しています。今全力で動けないですけど、この状態で全力を目指しています。限界を目指しています。

(東海テレビ)

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