新春恒例の歌会始の儀が皇居で開かれ、長野県佐久市の男性の歌が詠まれました。2024年2月に亡くなった指揮者の小澤征爾さんと松本市民の「夢」を詠んだものです。

皇居で開かれた歌会始の儀。2025年のお題は「夢」です。

国内外1万6000首以上から10首に入選した佐久市の金井寛さん(77)の歌も読まれました。

「マエストロ 小澤の夢を はぐくみて 楽都(がくと)となれり 山岳の街」。

歌の題材は2024年2月に亡くなった世界的指揮者の小澤征爾さんです。毎年夏に松本市で開かれる「セイジ・オザワ松本フェスティバル」で、これまでに2度、小澤さんの指揮を間近で見たという金井さん。

松本は学生時代を過ごした思い入れのある街で、訃報を受け、小澤さんの夢が松本市民へと引き継がれていくことを願って歌にしました。

歌会始で入選・金井寛さん:
「小澤さんの夢って松本に世界的な音楽祭を定着させることだったんですけど、ものすごくダイナミックで、本当のオーケストラの良さを引き出すような小澤さんの指揮している姿を思い出しながら、小澤さんの夢、松本市民の夢、そういうのを一つの歌に歌えたらいいなと思って歌ったのが今回の歌」

学生時代から斎藤茂吉や若山牧水などの歌集に親しんできたという金井さん。母親の介護で自宅にいる時間が増えた5年前から「自宅でできる趣味」として歌を始め、月に1度、佐久市内の短歌会に通って創作してきました。

歌会始で入選・金井寛さん:
「名誉なことですし、励みになります。まだ始めて日が浅いので、これまで通り作り続けて、いつまでできるかわからないが、作り続けていけたらいい」

長野放送
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