アメリカの第47代大統領にドナルド・トランプ氏が就任しました。早速、WHO(世界保健機関)から脱退する大統領令に署名するなど、相次いで政策を打ち出しています。

トランプ新大統領:
まず最初に、史上最悪の政権の1つである前政権の80近い破壊的で過激な行政措置を撤回する。

トランプ氏は20日の就任式の後、支持者が集まる会場で演説し、壇上で大統領令に署名を行うパフォーマンスを行いました。

パリ協定の離脱やバイデン政権での78の大統領令などの撤回が含まれ、聴衆を前に政策の大転換をアピールしました。

トランプ氏はこの後、第1次政権時に新型コロナウイルス対策を批判していたWHOから脱退する大統領令に署名した他、2021年の連邦議会襲撃事件の服役囚ら約1500人に恩赦や減刑も発表しました。

さらに、2月1日からメキシコとカナダからの輸入品に25%の関税を課す可能性にも言及し、矢継ぎ早に政策を打ち出しています。

一方、大統領就任を受けて、ロシアのプーチン大統領は対話の再開に意欲を示した他、ウクライナのゼレンスキー大統領は、和平の実現に向けた手腕に期待感も示しました。
トランプ氏の政策支持する傾向に
トランプ氏が就任初日からバイデン政権の政策をことごとく覆した強気の背景には、根強い国民世論の後押しがあります。
それを象徴するのが、トランプ流ともいえる支持者を前にした異例の大統領令などへの署名です。

1月に行われた現地メディアの世論調査でトランプ氏の支持率は51%でしたが、政策別にみると、不法移民の国外追放やアメリカ第一の国内政策に力を入れてくれるとの期待が6割以上に上っています。

つまり、トランプ氏が嫌いでも政策は支持する傾向があるのが1期目との違いで、こうした世論の政策実行への期待が、初日から大統領令などを連発する背景にあります。

一方、アメリカのメディアは、トランプ氏は「司法、立法、行政のさらに上に立つ権力を目指そうとしている」とも報じ、大統領令をはじめとしたあらゆる権力を掌握し、トランプ氏が描くアメリカファーストの政策を進めるものとみられます。
(「Live News days」1月21日放送より)