愛知県豊橋市の新アリーナ建設をめぐる問題で、建設中止を公約に当選した長坂尚登新市長が12月9日、推進派が多数を占める市議会との論戦に臨みました。

9日の豊橋市議会本会議の代表質問で、トップバッターとして長坂尚登市長に迫ったのは、最大会派の自民党市議団です。

自民党市議団の小原昌子団長:
(契約解除の)指示や申し入れを行う前に説明をすべきであったと思いますが、どのように認識されているのか。

市長が就任直後、議会などに説明することなく、新アリーナの事業者に契約解除の申し入れをしたことを問題視しました。

長坂尚登​市長:
契約解除が遅くなればなるほど、市が事業者に支払うかもしれない金額が増えることを危惧して、速やかに契約解除に向けた手続きを進めるよう指示したものでございます。

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中止か継続かをめぐり議論となっているのは、Bリーグの強豪・三遠ネオフェニックスがホームとする予定だった新しいアリーナの計画です。

長坂市長は、人口が減少する中、市の負担が大きいなどと建設“中止”を公約に掲げて、推進派の前職らを破りましたが、新アリーナが中止になれば、ネオフェニックスは2026年から始まるトップリーグ「Bプレミア」入りが取り消しになります。

市民グループやチームのファンらが、計画継続を求め13万筆あまりの署名を集めるなど、市長選のあとも市を二分する問題となっているのです。

9日の本会議で、すでに成立した予算の執行への影響をどう考えるか問われると、誰が答弁に立つかをめぐり、進行がストップする場面もありました。

公明党市議団の尾林伸治団長は契約解除の方針を取り消す条件について、市長に質問しました。

長坂尚登​市長:
今後仮に、直接請求を含めて住民投票などがなされることがあれば、その判断によってということは可能性としては否定できないかなと。

住民投票が行われ、新アリーナ賛成が多数だった場合の方針変更については含みを持たせました。

建設推進の勢力が多数を占める市議会。市議会の一般質問は10日も続きます。

(東海テレビ)

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