「市長に性行為を強要された」と女性に訴えられ、11月に和解が成立した、大阪・岸和田市の永野市長。5日朝も、「辞めるような悪いことをしたわけではない」と強気な姿勢を見せていた。一方、岸和田市民からは「なんか辞めさす方ないの?」といった辞任を求める声も出ている。
「自分に非はない」説明を拒否
大阪・岸和田市 永野耕平市長:
辞めるような悪いことをしたわけではないので、しっかり頑張っていきたいというふうに思っています。

所属する大阪維新の会は4日、離党勧告を決定した。8日までに説明責任を果たさなければ、永野市長を除名する方針としている。
大阪・岸和田市 永野耕平市長:
維新の会のメンバーですから、すごく重く受け止めています。
非開示の決定があるので説明に限界があって、その限界を外すべく、相手方や裁判所に「開示させてほしい」というお願いをさせていただいて…。

問題となっているのは、ある女性が起こした裁判だ。大阪府に住む女性が約1年半にわたり、何度も性行為を強要されたとして、永野市長を提訴。11月に永野市長が謝罪し、解決金500万円を支払うことなどで和解が成立した。
和解後、女性はこうコメントしている。

原告女性のコメント:
被告は、最初から最後まで、同意があったと主張していました。
泣きながら拒絶する私を、立場(地位)や権力を乱用し、恐怖でおさえつけ、人格否定などの言葉の暴力で精神的に支配し、逃げられないようにすることが同意なのでしょうか。
これに対し、永野市長はこう答えた。
大阪・岸和田市 永野耕平市長:
もちろん性加害という事実はございません。僕は自分に非があるとは思っていません。

「自分に非はない」としながらも、解決金500万円を支払った意味については、こうコメントしている。
――何らかの責任があるからこそ、解決金を支払うということで和解したのでは?
大阪・岸和田市 永野耕平市長:
私が今そういうふうに聞かれて、自分が責任あるなと思うのは、裁判に発展したこと。そのことですね。それ以外に何か責任があるかって言ったら、特に思い当たらないですね。
市長職は「同じスピリッツでやり切る」
女性と和解したものの、繰り返し説明を拒否してきた永野市長。
5日になって、和解調書についてどこまで開示できるか、裁判所や相手女性と協議したいと話した。しかし、党が求める期限までは、あと3日しかない。

――協議のため、相手方には連絡をした?
大阪・岸和田市 永野耕平市長:
いえ、まだです。
――いつ相手方に連絡をする予定?
大阪・岸和田市 永野耕平市長:
すぐに対応します。
――(女性側が)応じる義理はないのでは?
大阪・岸和田市 永野耕平市長:
相手がどういう反応になるか、難しいですね。
僕としては、裁判所が第三者への開示を禁ずる決定をしているので、それをやっぱり尊重したい。
さらに、市長の職を続けることについても質問が出た。
――除名ではなく、離党して市長を続けていきたいということ?
大阪・岸和田市 永野耕平市長:
そうですね、はい。
――維新の公認当選だが、離党しては筋が通らないのでは。
大阪・岸和田市 永野耕平市長:
おっしゃる通りで、ただ私が維新を離党したとしてもですね、実際的には同じスピリッツと同じ内容で、この4年間やり切ることも一つかと思っています。

こうした対応に、岸和田市民からはこんな反応があった。
岸和田市民:
男らしくないな。ちゃんとしたらいいのにね。
岸和田市民(40代):
ちょっと悲しいです。いい人と思っていたんで。
岸和田市民(60代):
聞いた時はびっくりしました。「岸和田もか」って感じ…。
岸和田市民(70代):
もう開いた口がふさがらんちゅう感じやな。辞めへんって自分では言うてるけど、なんか辞めさす方ないの?
永野市長は離党届を提出したものの、受理されていないという。
(「イット!」12月5日放送分より)