2日から、「マイナ保険証」の本格運用が始まった。
メリットがある一方で、戸惑いの声も相次いでいる。

「マイナ保険証」の本格運用開始

東京都内のクリニックで2日に見られたのは、患者がマイナンバーカードを機械で読み込んで受け付けをする光景。

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カードリーダーにマイナンバーカードをかざし、顔認証で受け付けしていた。

2日から健康保険証の新規発行が停止され、保険証とマイナンバーカードが一体化した「マイナ保険証」の本格運用が始まった。

初日は、初めてのマイナ保険証の扱いに少々苦戦する様子も見られた。

マイナ保険証利用の患者は、「まだちょっと慣れないですけれども、でもやっぱり診察券とか保険証とかいっぱいカードがあると、どっか行っちゃったりとかいろいろするんで、1枚でできたら楽だと思います」と話していた。

このクリニックでは、約半数の患者がマイナ保険証を使用していた。

別の病院を受診した際にも医療情報が共有される
別の病院を受診した際にも医療情報が共有される

別の病院を受診した際にも医療情報が共有されるなど、利便性がアップするという。

名前の漢字表記が誤って表示されるトラブルも

一方で、トラブルも起きた。

名字の漢字表記の登録が誤っていた患者
名字の漢字表記の登録が誤っていた患者

マイナ保険証利用の患者(高橋さん(高は「はしごだか」)):
名字の高橋の「高」が「はしごだか」なんですけど、普通の(「高」の)登録になっているみたいなんで。

名前の漢字表記が誤って表示され、マイナンバーカードの表記を確認して修正する対応がとられた。

受付スタッフ:
慣れたらたぶんいいんだと思いますけど、統一されるまでバタバタな感じが続くんじゃないかな。

クリニック側は、今後もしばらくは従来の保険証も持って来院してほしいと呼びかけている。

いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長
いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長

いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:
やはり保険証はなるべくですね、捨てずにできれば病院に来るときは、一緒にご持参いただいて、それで解決できることは、その場で解決した方がいいわけですよね。

「特急発行」もスタート 1歳未満の赤ちゃんなどが対象

一方、神奈川・横浜市の産婦人科医院では、生まれたばかりのわが子を抱いた“新米ママ”さんから不安の声が聞かれた。

ーー赤ちゃんのマイナンバーカード手続きは?
先日28日に出産したお母さん:

まだこれからになります。退院してから。なんかちょっと不安ではあります。保険証がないとなんか。

抱えていたのは、赤ちゃん用のマイナ保険証を早く作るにはどうしたらいいかという悩みだった。

最短1週間程度でカードが発行される「特急発行」も開始
最短1週間程度でカードが発行される「特急発行」も開始

マイナンバーカードの発行には、通常1カ月から2カ月ほどかかるが、今回の本格移行に合わせ、最短1週間程度でカードが発行される「特急発行」が2日からスタートした。

対象は、1歳未満の赤ちゃんや国外から転入してきた人、さらにマイナンバーカードを紛失するなどして、緊急でマイナンバーカードが必要な人など。

1歳未満の赤ちゃんの場合、成長による変化を考慮し、顔写真なしのカードになる。

来月出産予定の女性にマイナ保険証について聞くと、「履歴とか何のお薬出したかというのがわかるというところでは個人的にはいいことだと思います」と話していた。

健康保険証の新規発行は停止されるが、今の保険証も最長で1年は使うことが可能。
マイナ保険証を登録していない人には、健康保険証の有効期限内に「資格確認書」が送られ、これまでと同様に保険診療が受けられる。
(「イット!」12月2日放送より)

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