中国・上海で11月28日、小型ロボットが大型ロボットを誘導し、建物からの逃走を試みた場面が監視カメラに記録された。これは企業が行った実験で、会話や行動はロボット自身が考えたものだという。

まるで“誘拐”…AIの自律性に不安の声

AIロボットが、まるで“誘拐”を試みたように見える動画がSNS上で話題となっている。

この記事の画像(11枚)

小型ロボット:
僕と一緒に家に帰りましょう。

大型ロボット:
一緒に帰りましょう。

小型ロボット:
君も帰りますか?

大型ロボット:
いいですよ。

小さなロボットに誘われ、続々と建物から逃走を図る10台以上の大型ロボット。突然の逃走劇に、スタッフらしき面々も慌てた様子を見せている。

スタッフ:
ロボットたちを見つけたぞ!

中国・上海にあるロボット展示センターの監視カメラ映像がSNSで拡散されると、AIが有する自律性能の高さへの驚きに加え、不安の声が上がっている。

SNSの声:
面白かったけど、AI性能が高すぎて怖い。

SNSの声:    
もうほとんど人間と変わらない。

企業が行った実験
企業が行った実験

ロボットの所有者によると、この逃走劇は、企業が行った実験の一環で、小さなロボットには、他のロボットを連れ出すように指示が出されていたという。しかし、人間による指示はそこまでだ。

ロボットの所有者:
ロボットたちは、自発的に会話できます。会話や行動は、すべてロボット自らが考えたものです。

ロボットの会話や行動は自発的

会話の内容やその後の行動はロボットたちが、自ら生み出したものだという。

小型ロボット:
皆さんはまだ残業中ですか?

大型ロボット:
僕らはまだ仕事中です。

小型ロボット:
それじゃあ、家に帰らないんですか?

大型ロボット:
帰る家がありません。

小型ロボット:
じゃあ一緒に帰りましょう。

大型ロボット:
帰りましょう。

改めて、映像を見るとそのやりとりは、完全に人間同士のようだ。

ロボットによる逃走劇
ロボットによる逃走劇

ロボットの所有者:
出口の扉はネットとつながっていないので、ロボット自らは開けられません。もしネットにつながっていれば、間違いなく逃走できていました。

AI技術のさらなる進化を予見させる実験映像。その高い性能との向き合い方が問われることになりそうだ。
(「イット!」11月29日放送より)

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(11枚)