サッカーJ2のV・ファーレン長崎は、12月1日にJ1昇格をかけた最後の関門、プレーオフに臨む。準決勝の相手はベガルタ仙台だ。キャプテンの秋野選手は「自分のサッカー人生が大きく変わる2試合だ」と語り、選手たちは「絶対勝つ!」と意気込んでいる。

あと2つ!「緊張感ある試合になる」

11月19日。V・ファーレン長崎は公式練習を行い、選手たちが汗を流した。

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J1に昇格する最後のひと枠を決めるプレーオフの準決勝が、いよいよ12月1日に行われる。

出場するのはJ2の3位から6位までの4チーム。負けたら終わりのトーナメント形式で、準決勝、決勝の2試合を勝ち上がった1チームのみがJ1に昇格することができる。

米田隼也選手は「去年国立に東京Vと清水のプレーオフを見に行ったので、異様だなと感じた。緊張感ある試合になると思う。」と気持ちを引き締める。

準決勝はベガルタ仙台

V・ファーレンが準決勝で戦う相手は、ベガルタ仙台だ。2021シーズンまでJ1に所属していて、アジア最高峰を決める戦い「ACL」への出場経験もある強豪だ。今シーズンは6位に滑り込みプレーオフ進出を決めたベガルタ仙台について、古巣対戦となる名倉選手はこう語る。

V・ファーレン長崎 名倉巧選手: 
選手一人一人のレベルが高いので、すごく手ごわい。今年仙台には勝っていないので、プレーオフでしっかり勝って次につなげたい。

ベガルタ仙台とは今シーズン2度対戦し、1敗1分と勝ちがない。V・ファーレンの中盤の要、秋野選手はベガルタ仙台の要注意人物について「前線に中島選手という得点もアシストもできるキーマンがいる」と語る。

今シーズン、リーグ戦の全試合に出場し、チームトップの13得点を挙げたベガルタ仙台のエース中島元彦選手。FWからボランチまでこなせるオールラウンダーで、利き足は両足。右足から放たれる強烈なミドルシュートのほか、左足でも頭でもゴールを奪うことができる。さらに今シーズンはアシストも5を記録していて、まさにベガルタ仙台の攻撃のキーマンだ。

ベガルタ仙台 中島元彦選手: 
相手が強くなるごとにセットプレーが大事になる。今シーズンフリーキックを決めていないので、タイミングがあったら決めたいし、セットプレーで得点できると楽になると思うので、チーム全体で狙っていきたい。

一方のベガルタ仙台側が警戒するV・ファーレンの選手について、ベガルタ仙台(元日本代表)GK 林彰洋選手は「外国籍選手が強烈だなと対戦して感じた」と話す。

V・ファーレン長崎の外国籍攻撃陣カルテット
V・ファーレン長崎の外国籍攻撃陣カルテット

V・ファーレンが誇る外国籍攻撃陣カルテットだ。リーグ2位の18得点を挙げたマテウス選手のほか、エジガル選手、マルコス選手、フアンマ選手も二桁得点を挙げていて、この4選手だけでベガルタ仙台の今シーズンの総得点超えの、55得点を記録している。

ベガルタ仙台 森山佳郎監督は「破壊力がJ2でナンバー1だし、平均得点が年間通して2点のチーム。失点を0に抑えるのはかなり難しいので、2得点が必要」と語る。

勝利のカギは「先制点」と「メンタル」

リーグ戦3位でベガルタよりも上位のV・ファーレンは引き分けでも勝ち上がれるアドバンテージがある。監督として3回、プレーオフを戦った経験がある高木琢也取締役兼C.R.O.は勝利のカギは「先制点」と「メンタル」とあげた。

V・ファーレン長崎 高木琢也取締役兼C.R.O.:
例えばV・ファーレンが先制した場合、相当なアドバンテージがある。それがより積極的なプレーを生むものであればいいが、これがメンタルの部分で、ちょっと後ろ下がりのネガティブなメンタルに変わることもあるかもしれない。そういう意味でもしっかりした強い気持ちは大事だ。

2017年以来、2度目のJ1昇格へ。新スタジアム「ピーススタジアム」ではこれまで3戦全勝。「圧倒的ホーム感」を武器に選手たちもこの2試合に全てをかけて戦う。

V・ファーレン長崎 秋野央樹選手: 
本当に素晴らしいスタジアムが長崎にできて、長崎全体が盛り上がっている中で、自分たちがJ1昇格を成し遂げるともっと長崎を盛り上げることができると思う。県民を笑顔に、元気に、そしてたくさんの夢を与えられると思うので、長崎県のために戦いたい。

約2万枚のチケットは既に完売。満員のピーススタジアムで開催されるJ1昇格プレーオフ準決勝は、12月1日午後1時5分、キックオフだ。

(テレビ長崎)

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