映画「ハリー・ポッター」に登場するグッズの回収を巡り、ファンから戸惑いの声が上がっている。ワーナー ブラザース スタジオジャパンは、「銃刀法違反の疑いがある」との指摘を受け、販売した剣の回収を発表。ファンは「なんとか形を変えてでも、所有はしたいという気持ちが強い」と語る。
警視庁「銃刀法違反の疑いがある」
2023年、東京・練馬区に開園した映画「ハリー・ポッター」の体験型施設、「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 メイキング・オブ・ハリー・ポッター」。

そこで販売されていたのが、映画の中で重要なアイテムとなる「ゴドリック・グリフィンドールの剣」だ。
26日、ワーナー ブラザース スタジオジャパンは、この剣の回収を発表した。

ワーナー ブラザース スタジオジャパンHP:
販売上の懸念点を認識するに至りましたので、商品を回収させていただくこととなりました。

長さは約86センチ。
2023年5月から2024年4月まで、1本3万円で351本が販売された。
販売終了後に、施設側は警視庁に相談。
すると、「先端が鋭利などの理由から銃刀法違反の疑いがある」との指摘を受け、回収することになった。
イット!は、その内の1本を購入した男性に話を聞いた。

ハリー・ポッターファン(2023年6月に購入):
20数年前の記憶が思い起こされるような品になるので、それは特別な物。作品の中で、すごく象徴的なアイテム。回収されるのがすごくもったいない、惜しいと最初に感じた。取り扱いの管理さえしておけば、全く刃も付いてないし、危険性を感じることはない。

実際、SNSでは危険が無いことを示すためか、フルーツや腕を切っても傷が付かない様子がアップされている。
精巧な作りにほれ込んだ男性は、なんとか一部分だけでも手元に残したいという。
ハリー・ポッターファン(2023年6月に購入):
金属で装飾部分も細かく作られていて、この柄の部分だけでも残ればと思っている。

警視庁が指摘したのは、主に剣の部分。柄であれば手元に残すことができるのか?
弁護士は、こう指摘する。

橋下綜合法律事務所・溝上宏司弁護士:
良くも悪くもクオリティーが高すぎたんだろうなと。スタイル性を優先して、先端の尖りであったり、簡単に研ぐことによって刃物にできると判断されたのかと思う。
「精巧に作られた、柄の部分だけでも残したい」と話すファンの男性に対し、溝上弁護士は「それであれば『刀剣類ではなくなる可能性がない』とは言わないが、基本的におすすめできない」と話した。
剣は警察でも回収を進め、ワーナー ブラザース スタジオジャパンは返金の対応をするという。
(「イット!」11月28日放送より)