11月24日の名古屋市長選挙では、河村たかし前市長の後継・広沢一郎さんが圧勝しました。愛知県の大村秀章知事は対抗する候補を支援していて、11月26日の会見で「コメントは特にありません」を繰り返し、終始そっけない態度をみせました。

■市長選の結果に対し“そっけない”大村知事

名古屋市の広沢市長は11月26日、少し緊張した面持ちで名古屋市議会の本会議場に現れました。

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議員総会で、「歴史と伝統のある議場に立たせていただきますと、市政の舵取り役としての市長の責任の重さを改めてひしひしと感じ、身が引き締まる思いでございます」と、就任の挨拶をしました。

愛知県の大村知事は26日朝の定例会見で、名古屋市長選の結果について問われると、そっけなく答えました。

大村秀章愛知県知事:
この選挙戦がどうだったかということについては、済んだことを言っても仕方ありませんので、コメントは特にありません。

■大塚耕平氏を応援するも大差で敗れる結果に

市長選をめぐっては、大村知事は告示日に先立ち、元参議院議員の大塚耕平さんを支援すると、力強く宣言していました。

大村秀章愛知県知事(11月6日):
大塚耕平候補を全面的に、かつ全力で応援させていただきます。そして絶対に勝ちます。

選挙戦でも、「愛知県と名古屋市が一緒にやれる候補は、大塚耕平候補だけであります」と演説し、自らと対立が続いていた河村前市長の後継者・広沢さんに対抗するべく、自民・立憲・国民など相乗りした与野党とともに支援しました。

しかし、大塚さんは広沢さんに13万票以上の大差をつけられ敗れました。

■「特にコメントはありません」と何度も繰り返す

結果を受けて、26日の会見で記者からの質問に対し…。

Q.13万票と大差がついたことをどう考える?
大村秀章愛知県知事:
それはまあ、特にコメントはありません。

さらに、広沢市長に望むことを問われると…。

大村秀章愛知県知事:
広沢氏にとって与党会派って減税日本の会派で、今9人でしたか?10人いないわけですよね。そうなると(選挙で対立した)残りの4会派の皆さんと話がつかなかったら、ものは通りませんので。

広沢市長と市議会との間で“紳士な”議論を期待すると述べましたが、自身と広沢市長の関係について問われると…。

Q.トップ同士の話し合いはしやすくなる?
大村秀章愛知県知事:
それも特にコメントはありません。

再び「コメントはない」と繰り返し、「行政としては淡々と粛々とやっていく」と話すにとどまりました。

大村秀章愛知県知事:
行政の関係ですから、対等にしっかりと話し合いをしていくということではないでしょうか。それ以上でも以下でもないと思います。

■午後には当選後の「初会談」“ざっくばらん”や“懐かしい”話も

広沢市長は26日昼過ぎ、愛知県公館を訪れ、大村知事に就任の挨拶をしました。市長当選後、初めての会談となりました。

広沢一郎名古屋市長:
ざっくばらんに色々なお話を、懐かしい話を。(Q.お久しぶりですと声をかけた?)そうですね、本当にお久しぶりだったので。県議会議員から10年たっていますし、副市長の時からも3年たっていますので。(Q.知事からは連携などどんな話が?)細かい話はちょっと…色々なお話があったということで。

この数年、トップ同士の対立ばかりが目立った愛知県と名古屋市は、広沢市長の誕生で今後どう変化するのでしょうか。

(東海テレビ)

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