再選を果たし、19日、県庁に初めて登庁した斎藤知事。 支援者から拍手で出迎えられた。
一方で、再び共に働くことになった県職員が、斎藤知事再選へのそれぞれの思いを関西テレビの取材に明かした。
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19日、午前10時、兵庫県庁に集まった人々。
そこに現れたのは、斎藤元彦知事。 5秒間、深々おじきをして、県民らと会話した。
この記事の画像(6枚)集まった人:頑張ってくださいね、大変でしたね。
■「生まれ変わる」という言葉で再スタートの抱負を語った斎藤知事
そして、選挙管理委員会から当選証書を受け取り、その後の就任式では…
斎藤元彦知事:自分自身もこれから生まれ変わる。一からスタートしていくという気持ち。多くの県民の皆さんとともに、この兵庫県をもっともっとよりよい兵庫にしていく。前に進めていく。 県民の皆さんのための政治、県政をしていくということを心からお誓い申し上げたいと思います。
「生まれ変わる」という言葉で再スタートの抱負を語った斎藤知事。
■「職員との信頼の再構築」と兵庫県職員
再び一緒に働くことになった兵庫県の職員に再選について聞くと…
兵庫県職員:職員との信頼の再構築ですね。ちょっとやっぱり4月以降、その辺が崩れてしまっているところもありますので。
兵庫県職員:SNSの流れはすごいものがあるなと感じてました。いろいろ言われることはあるんですけど、職員としてはやっぱり県民のためにというところはずらさないようにして、一生懸命やっていきたいなというところ。
■「正義のように戻ってくるのが不思議。これもネットで批判されるのか」
また、対面でのインタビューには応じられないとしながらも、関西テレビの取材に複雑な心境を明かす職員もいた。
兵庫県職員:斎藤さんが戻ってくるとは、県職員誰も考えてなかったと思うので、どう接していったらいいのか、多くの県職員が不安だと思います。
兵庫県職員:選挙がおかしい。斎藤さんは、立花さんの演説を肯定も否定もしなかった。間違っていたら発信すべきだと思うけど、それもしなかった。
兵庫県職員:パワハラは実際にあったって聞いてるだけに、正義のように戻ってくるのが不思議。これも『噂やん』ってネットで批判されるんですかね。民意で選ばれたんで淡々と仕事やるのみ。
■25日の百条委員会 斎藤知事に出頭要請も「公務で出席が難しい」
事の発端は告発文書の問題で、県議会の全会一致の不信任を受け、9月に失職した斎藤知事。
県知事選挙の序盤は厳しい選挙戦になると本人も認めていたが…。
斎藤知事を支持する「デジタルボランティア」が、SNSで知事の主張を拡散したことなどが追い風となり、再選。
こうなったことで注目を集めるのが斎藤知事のパワハラ疑惑などの真偽を調査する「百条委員会」だ。
百条委員会は18日、今月25日の証人尋問に、斎藤知事の出頭を要請することを決めたが、斎藤知事は25日は公務で出席が難しく、今後、対応したいとしている。
■百条委員会の奥谷委員長は、選挙期間中に立花氏から脅迫を受けていたと明らかに
百条委員会 奥谷謙一委員長:調査を最後までしっかりやり遂げるということで、粛々と調査を進めていくことが一番大事だと思います。
こう決意を語った奥谷委員長だが、選挙期間中には思わぬ事態に見舞われていたと明かした。
百条委員会 奥谷謙一委員長:ある候補、立花(孝志)氏ですけども私の自宅(兼事務所)の前で街頭演説を行った。ひきこもってないで家から出て来いよみたいなことを言ってたんですね。これ以上脅して奥谷が自死しても困るので、これくらいにしておくと。
このように脅迫されたということだ。
また、百条委員会の竹内英明議員も「一身上の都合」で議員辞職。
斎藤知事を支援した人たちが、竹内議員や家族に誹謗中傷を行ったことが理由だということだ。
■混沌としたこの状況は今後どう進むのか
混沌としたこの状況は今後どう進むのか。
同志社大学 新川達郎名誉教授:(百条委員会では)すでにハラスメント問題やあるいは文書問題については一定議論ができていますが、それ以外の優勝パレードの議論であるとか、寄付の問題であるとかについてはこれからと認識しております。 選挙結果のいかんではなくて、百条委員会は本来の役割を果たしていくというのが兵庫県政を健全に運営していく上での重要なカギになる。
選挙で再選したものの、疑惑の追及は続く異例の状況。 今後、県政はどうなっていくのか。
(関西テレビ「newsランナー」 2024年11月19日放送)