後を絶たない「闇バイト」をめぐる事件。最近では高校生の逮捕者も出ている。
街で取材すると、高い報酬を持ちかけ若者たちに忍び寄る、闇バイトの実態が明らかになってきた。

「日給4万円」「興味あればLINE追加を」スマホに“勧誘”

高い報酬に釣られ凶悪犯罪に加担し、最後は捨て駒にされる「闇バイト」。若者たちにも魔の手が忍び寄っている実態が明らかになってきた。

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20代会社員:
「お金稼ぐの興味ないですか」とメールが来たことある。朝、急に連絡が入って、誰だろうと思ったら全く知らない番号だった。「スマホで稼げるんですけど」みたいな。

突然送られてきたメールには、「スマホでできるアルバイト」「日給4万円」の文字があった。

別の大学生に届いたメッセージには、「日給2万円以上」と書かれ、さらに、送り主はSNSに登録させようとしていた。

10代大学生:
結構ありますね。学生なので稼ぎたいのはありますけど、そういうのに手を出したら終わりだと思う。

なかには、闇バイトの募集とみられるメッセージに返信した経験があるという人もいた。

20代会社員:
学生ってお金がない。その時に返信して、友達に「それやばいやつやで」と言われて、連絡とるのをやめた。

記者:
どこまで進んだ?

20代会社員:
会ってはないです。内容はまだ聞く前で、「簡単に稼げる仕事がある」って言われて、1日で10万円とか。

SNSなどで突然送られてくる闇バイトとみられる怪しい仕事の紹介。マイナビが2024年2月にアルバイトをしている15〜18歳の高校1〜3年生、約650人にアンケートを行った結果、「SNSでアルバイトを探した経験がある」と回答した人は半数近い46.6%。さらに、「SNSで怪しい求人を見かけたことがある」と回答した人は41.3%に上った。

登録時に個人情報を要求…申し込んでしまっても警察に相談を

闇バイトに応募してしまうとどうなるのか。実際に女子高校生が応募した登録画面から、その手口が見えてきた。

2024年5月、特殊詐欺事件で17歳の女子高校生が逮捕された。女子高校生がスマートフォンから実際に応募した闇バイトの登録画面では、入力する項目には顔写真付きの身分証や親の携帯番号など、多くの個人情報が求められていた。

その後、17歳の女子高校生は、大阪・吹田市の高齢女性から現金50万円を騙し取った疑いで逮捕された。警察によると、女子高校生は犯罪グループから報酬を貰えず、調べに対し「個人情報を取られて、親に迷惑かけたくなかった」と供述したという。

闇バイトに応募した高校生による事件は他にも起きている。千葉県では11月13日、何者かが住宅に侵入し、腕時計やバッグなどが盗まれる事件があり、都内に住む17歳と18歳の男子高校生2人が逮捕された。

警察は、闇バイトに申し込んで悩んでいる人や、すでに申し込んでしまった人は警察相談専用電話の「#9110」に連絡してほしいと呼び掛けている。
(「イット!」11月18日放送より)

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