千葉・市原市のホテルで、女性従業員を殺害し現金を奪った疑いで、以前ホテルで働いていた男が逮捕された事件。奪ったとみられる現金約1万2000円は、フロントで保管されていたものだったことが新たに分かった。
知人「いかついけど、何を言っても許してくれる人」
サンダルに裸足…。警察署の階段をゆっくり降りてくる、ガッチリとした体格の男。
この記事の画像(12枚)千葉・市原市のホテルで女性従業員を殺害し、現金を奪った疑いで逮捕・送検された元同僚の江川敦容疑者(47)だ。
事件が明らかになったのは、約2週間前の11月1日。
江川容疑者は市原市のホテルで、従業員の佐伯仁美さん(56)の首を刃物で切り付けるなどして殺害し、現金約1万2000円を奪った疑いが持たれている。
14日に送検された江川容疑者は、以前このホテルで働いていたが、佐伯さんと同僚だったことがわかった。
1年ほど前に江川容疑者と会ったという知人は、江川容疑者の人柄を次のように話す。
江川容疑者の知人:
悪い人ではない。ニコニコ、ニコニコしているし。すごい体して、いかついんだけど、何を言っても許してくれる人だった。1回一緒に飲みに行ったこともある。
絶対エガちゃん(江川容疑者)ではないと思ったけど。人をそんな恨んだりとか、そういうことができないタイプと俺は認識していたんだけど。
さらに江川容疑者は、10年以上前から配管工の仕事をしていて、現場監督も務めていたと話す。
江川容疑者の知人:
建設の配管工、配管業。ちょっと不器用なとこがあったけど、真面目だったよ。
昔は職人やっていたんだけど、今は最近の情報だと監督業をやっていたっていう話。なんか立派に監督で指示するようになっていたから、ええって思って。
しかし、江川容疑者が殺害現場となったホテルで働いていたことは、知らなかったと話す。
江川容疑者の知人:
なんでエガちゃん(江川容疑者)が、あそこで働いていたかも分からない。
何か一時あれなのかな…仕事がなかったのかな、分からないけど。
江川容疑者と殺害された佐伯さんの間に、一体何があったのか?
佐伯さんが殺害されたのは、当時 1人で勤務していたときだった。
従業員からの110番通報を受け、警察官が現場に駆け付けると、佐伯さんはホテルのフロント近くの従業員用のスペースに仰向けの状態で倒れていた。
手首は紐のようなもので縛られ、首や腹には、複数の切り傷があった。
強い殺意による犯行であることが伺える。
これまでの調べで、ホテルの客室にある精算機が壊されていたが、現金が残されていたことが分かっている。
さらに、佐伯さんの財布なども残されたまま。現金やキャッシュカードも盗まれることなく、現場に残っていた。
しかし、その後の捜査で、江川容疑者が奪ったとみられる現金約1万2000円は、フロントで保管されていたものだったことが新たに分かった。
警察の調べに、江川容疑者はこう供述し、容疑を認めている。
「女性を殺して現金を奪ったことに間違いありません」
警察は、江川容疑者がホテルにある売上金などを狙って、犯行に及んだとみて調べを進めている。
江川容疑者の自宅の近くに住む人からは、容疑者が同じ地域に住んでいたことについて驚きの声が聞かれた。
江川容疑者の自宅近くに住む人:
もうこの辺ではそんなことないからね。全くないからね。びっくりですよ、びっくり以外の何ものでもない。
江川容疑者は、なぜ佐伯さんの殺害に至ったのか。動機の解明が急がれる。
(「イット!」11月14日放送より)