今季5試合に出場し、一度も失敗していないトリプルアクセルに対して、4回転トゥループはいまだクリーンな着氷はない。
16歳となり迎える最初の試合、勝負の一戦で前人未到の快挙へ挑む。
来季シニア参戦を見据える中井亜美
圧倒的な強さを誇る島田に迫るのは、島田と同級生の中井亜美。
ミラノ五輪出場を見据える中井は、今季を最後にシニアへの参戦を公言している。

トリプルアクセルを武器とする中井は、2022年の全日本選手権で4位となり一気に飛躍を遂げた。
しかし昨季は、ケガに苦しめられ去年の全日本ジュニアで10位と失意の1年を送った。
ケガを乗り越え迎えた今シーズンは、出場した大会すべて表彰台と絶好調。

JGP中国大会では武器のトリプルアクセル2本を決め、3年連続のJGPファイナル進出。
最大の注目は、ライバル島田も入れていないトリプルアクセル―3回転トゥループの大技成功だ。復活を遂げたシンデレラは、ラスト全日本ジュニアの舞台で去年のリベンジなるか。

去年全日本ジュニア2位に輝いた櫛田育良も2人の背中を追いかける。
櫛田の最大の武器は、「彼女にしか表現できない世界観で魅せる滑り」。
新ショートは17歳とは思えない大人っぽい表現力で、マンボの曲調を滑りこなす。

フリーは、昨季から継続の『Little Prince』。“いくらワールド”全開の演技で2年連続の世界ジュニア出場を目指す。
勢い止まらぬ中学生スケーターたち
今季飛躍を遂げているのが和田薫子だ。
羽生結弦さんにかつて指導した経験もある田中総司コーチが、今季から和田の所属するチームに加入。回転不足をとられることも多かったというジャンプを一から見直したという。