寒くなってくるとストーブを使う機会も増えるが、注意しなければならないのが火事である。
消防は5つのポイントを挙げて注意を呼びかけている。
「大きなストーブじゃなく小さいポータブルを使っている」
「朝晩ストーブをつけている」(いずれも札幌市民)
11月6日の札幌市は日中でも最高気温が8.9℃までしか上がらなかった。
札幌では6日夜から7日にかけて雪が降る予報だ。
2023年10月、札幌市清田区で住宅が全焼し、周辺の建物7棟に延焼する火事。

ストーブの火が原因とみられている。
札幌市内では2023年、ストーブによる火災が26件発生。
このうち灯油ストーブが19件と全体の7割を占めている。
札幌市消防局が挙げる5つの注意点とは?
ストーブの近くに燃えやすいものを置かない

「ストーブの近くに燃えやすいものを置かない。特にストーブの上には洗濯物を干すことを絶対に避ける」(札幌市消防局予防部 新渕恵介さん)

ストーブによる火災で最も多いのが、周囲の可燃物への引火だ。

特にストーブの上に洗濯物を干していると、乾いて軽くなった洗濯物がストーブの上に落下し、火事につながる。
寝る時はストーブを消す

寝ているときに布団などがストーブに触れて火事になるケースもある。
「寝返りをうって布団が移動することで、ストーブに接触したり近づいたりして発火することが報告されている」(新渕さん)
給油は完全に火が消えているときに
「カートリッジ式の場合、給油する際には必ずストーブの火が完全に消えていることを確認してから入れる」(新渕さん)

カートリッジ式のタンクに給油する場合、ふたから灯油がもれてストーブに引火するケースがある。
給油するときは火を完全に消した状態で行うことが大切である。
こまめに清掃する
「ストーブの点検はしないで壊れたら買う」(札幌市民)
意外と忘れがちなのがストーブの清掃である。

「空気を取り込む吸気口があるので、そこにほこりがたまるため、定期的に清掃する」(新渕さん)
たまったほこりは不完全燃焼につながるため、使用前だけでなくこまめに掃除することが必要だ。
古い灯油は使用しない
「古い灯油は着火しにくいとか、着火しても異常燃焼することがあるので使わない」(新渕さん)

意外と知られていないのが、古くなった灯油を使用することでの不完全燃焼だ。
古くなった灯油は販売元に引き取ってもらい、新しい灯油を使うべきである。
自動消火装置に補助金も

火災の熱を感知して自動で消火する装置について、札幌市は65歳以上のみの世帯が設置した場合、1台につき最大2万8700円を助成する制度を設けている。
市は申請の手続きを簡単にしたので、積極的に活用してほしいと呼びかけている。