来年の年金制度改正に向け厚生労働省は、働き方を反映させて試算した65歳で受け取れる男女別の年金額を初めて示しました。

厚労省は、会社員らが加入する「厚生年金中心」や、自営業などの「国民年金中心」など、働き方に応じて65歳で受け取れる年金額を、男女別に5パターン示しました。

現在30歳の男性が65歳となる2059年に受け取れる年金額は、経済成長が見込まれるケースの場合は、現在より5万9千円上がり22万9千円となりますが、過去30年の経済成長を投影したケースでは、現在より1万2千円減って15万8千円となり、女性で同じ条件の場合は、現在より6千円減って12万4千円となることがわかりました。

今年度、年金受給者のうち20年以上企業などで勤務した「厚生年金中心(平均13万円)」の女性は37.7%で、専業主婦やパートタイマーらが該当する「3号中心(平均7.5万円)」の36.1%と同程度の割合ですが、今年度30歳の人が65歳になる2059年度には、経済成長が過去30年と同じ場合、「厚生年金中心(平均12.4万円)」が年金受給者の71%に上る見通しです。

これまでは「40年間働いた会社員の夫と専業主婦の妻」という設定で試算したものを「モデル年金(月額22万8372円)」として給付額を示してきましたが、今回の試算で多様化するライフスタイルに合わせ、新たに5パターンのケースを示すことで、若い世代に向け将来の見通しを明らかにする狙いがあります。

フジテレビ
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社会部
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