2020年に運行を開始した蒸気船や宇宙船をモチーフにした大人気の観光列車が、2024年も期間限定でごめん・なはり線で運行する。列車の旅では、高知県東部の食材をふんだんに使った料理も楽しめる。
12月20日まで毎週金曜に運行
観光列車「志国土佐 時代(とき)の夜明けのものがたり」は、車内から高知の雄大な自然を眺めたり地元の人たちの温かいおもてなしが受けられる。
この記事の画像(15枚)通常はJR土讃線の高知―窪川間を走っているが、2021年からは、県東部の魅力を伝えようと期間限定で土佐くろしお鉄道のごめん・なはり線でも運行。2024年は10月4日から12月20日まで、高知―奈半利間で毎週金曜に運行する。
食感が楽しい“黒いサンドイッチ”
約2時間半の列車の旅に彩りを添えるのが料理だ。奈半利駅を出発する便「雄飛の抄」で食べられるのが「浜スイーツ&ティーセット」。
中には、室戸産の備長炭をパウダーにしてパン生地に練り込んだ黒いサンドイッチも入っている。具はカツオを使ったツナマヨで、ゆずの酢でさっぱり味つけている。
インパクトのある“真っ黒サンドイッチ”を実際に食べた高知さんさんテレビ・川辺世里奈アナウンサーも「カツオの味がすごくします。かめばかむほどカツオの味がしっかりしているので、普通のツナサンドとは全く別物です。カツオの食感、キュウリのシャキシャキ食感、パンはもっちりしているので一口でいろんな食感が楽しいサンドイッチです」と絶賛していた。
スイーツにも室戸の食材を豊富に
手がけたのは、室戸市の宿泊施設「スカイアンドシー・ムロト」で、「浜スイーツ&ティーセット」は、浜辺に地域の人が集まって弁当を食べる地元の風習「浜弁当」から着想を得ている。
スコーンには室戸海洋深層水からできた塩を使っていて、馬路村産のユズマーマレードと芸西村産の白玉糖が入ったミルクバターがよく合う。
お茶にもこだわり、弘法大師・空海が広めたといわれる室戸産の「きしまめ茶」を提供している。飲んでみると、香ばしく芳醇な香りが鼻に抜けるがすっと引いていくため、サンドイッチにも甘いスコーンにも相性ぴったり。
別の木箱にはスイートポテトやパウンドケーキが袋に入っていて、持ち帰ることもできる。
スカイアンドシー・ムロトの河合英治代表は「いい食材が本当にたくさんあります。その食材を通じて、東高知を知っていただければなと思います」と話す。
観光列車の運賃は、高知―奈半利間で片道1人5130円。奈半利発の便「雄飛の抄」では、料理が別途3500円かかる。予約は、JR四国の駅にあるみどりの窓口などで受け付けている。
(高知さんさんテレビ)