「幻のベーグル屋」と呼ばれる人気店が長崎市にオープンした。埼玉県出身の26歳、山崎玲菜さんが腕を振るう(※さきは立つ崎)。「自分が好きなものでないと追求できない」という信念のもと、70種類以上のオリジナルベーグルを生み出してきた山崎さん。ベーグル愛が詰まった特別な味は多くの人を笑顔にしている。

ベーグルとの運命の出会い

「4年前初めて食べたベーグルが埼玉の店のかぼちゃのベーグルで、具だくさんでおいしくて好きになって」とベーグルとの運命の出会いを語るのは埼玉県出身の26歳、山崎玲菜さんだ。

ベーグルを焼く山崎玲菜さん(26)(※さきは立つ崎)
ベーグルを焼く山崎玲菜さん(26)(※さきは立つ崎)
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山崎さんはそれ以来ベーグルの虜となり、多い時には毎朝食べるほどだった。

山崎さんが初めて食べたカボチャのベーグル
山崎さんが初めて食べたカボチャのベーグル

単に食べるだけでは飽き足らず、山崎さんは自分で作るようになった。「買える小麦粉を全部買って、全部でベーグルを作った」と、その熱心さを語る。

北海道の小麦粉の甘さや九州の小麦粉のあっさりした味わいなど、各地の特徴を比較しながら、理想の味を追求した。

こだわりが生む独自性

ベーグルの主な材料は小麦粉と水だけ。パンでよく使われる卵やバター、牛乳は使わない。そのため、高たんぱく、低カロリーで、もっちりとした独特の食感が特徴だ。

もっちりとした食感が特徴
もっちりとした食感が特徴

山崎さんのベーグルづくりは独学で培われた。

「作り方も趣味から入ったので自己流な部分も多い」と語る。毎日同じレシピで作っても、天気や気温で生地の状態が変わるため、その日の状況に合わせた調整が必要だという。

長崎の味を取り入れた人気商品

4年前に長崎に移住してからは、自作のベーグルを多くの人に味わってほしいと、移動販売を始めた。月に1回程度の出店で、毎回行列ができ、すぐに完売する人気ぶりから「幻のベーグル屋」と呼ばれるようになった。

長崎のあごだしと明太子を使った子供にも人気のベーグル
長崎のあごだしと明太子を使った子供にも人気のベーグル

最も人気があるのは、長崎の特産品を使った明太子ベーグルだ。「長崎のあごだしと明太を使っていて、辛さもマイルドなので子供がよく食べると言ってくれるママが多い」と山崎さんは説明する。※あごはトビウオでだしに使われることが多い

地域に根差した新たな挑戦

2024年9月21日、長崎市松山町にベーグルの専門店「siro」をオープンした。

2024年9月にオープンしたベーグルの専門店「siro」(長崎市松山町)
2024年9月にオープンしたベーグルの専門店「siro」(長崎市松山町)

オープン前から約30人が列を作り、わずか1時間で200個以上のベーグルが完売した。

ベーグルを購入した客も笑顔に
ベーグルを購入した客も笑顔に

「もっちりしていて最高」と購入した客も笑顔になる。店舗オープン前には、焼きたてのベーグルを持って近隣の店舗に挨拶回りをする山崎さんの姿があった。「一緒に頑張りましょう」と声をかけられるなど、地域の人々も山崎さんの挑戦を応援している。

近隣の店舗などからも応援の声が
近隣の店舗などからも応援の声が

「お店を出しても自分らしくいること」という山崎さんのこだわり。ベーグルを作り始めた当初の気持ちを忘れず、自分が納得できる味を追求し続けている。

オリジナルのベーグルで日常に“特別な時間”を。山崎さんのベーグル愛が多くの人を笑顔にしている。

(テレビ長崎)

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