能登地方に甚大な被害をもたらした記録的な大雨。
石川県輪島市内を流れる塚田川の氾濫で、住宅4棟が流され、4人が行方不明となりました。

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その中の1人、中学3年生の喜三 翼音(きそ はのん)さんを探す、父・鷹也さん。
連絡が取れなくなってから3日目の23日の捜索は、自宅から下流に400mほど離れた地点で行われました。

捜索現場には、翼音さんの同級生の姿も…。

翼音さんの同級生:
「家から出られない」っていう(メッセージ)送ってきて…。

翼音さんから送られてきた写真
翼音さんから送られてきた写真

翼音さんの行方がわからなくなる前の、21日午前9時47分。塚田川が氾濫してから約10分後に、「うちの家もうでれんよ」「やばくない?」と同級生に土砂の写真付きで連絡があったといいます。

21日・午前9時50分
同級生「はのんの家でれないじゃん」
翼音さん「そー、じごく」

21日・午前9時56分
同級生「土砂なくなるまで家からでれないんじゃ」
翼音さん「たぶんそうかも」

行方不明の喜三 翼音さん(14)
行方不明の喜三 翼音さん(14)

やりとりを始めてから約20分、午前10時5分に「やばいじゃん」と同級生がメッセージを送ったところ、その後、返信は返ってきませんでした。

翼音さんの同級生:
早く見つかってほしいっていう…ことだけです。

捜索を続ける中で、「めざまし8」のカメラに翼音さんの母親が見せてくれたのは、小さな“木箱”。

翼音さんの母親:
家のあった場所の向かいの、家のがれきの中から出てきました。娘の“へその緒”です。

木箱に保管されていたのは、翼音さんの「へその緒」です。

翼音さんの母親:
これしか出てこなかったです。1個でも何かあれば…。

さらに、現場下流では翼音さんの名前が入ったノートの切れ端と、小学校時代の工作が見つかりました。

父・鷹也さん:
部屋にあったんかな?
これは小学校の時に作ったやつですかね、制服が小学生のもの。(自宅から)500~600mは流れているかなっていう。信じています…それだけです。

23日の捜索には、全国から応援に入っている消防や警察、自衛隊など少なくとも150人が参加。22日よりも範囲を広げて行われました。

捜索隊が複数の靴を発見し、翼音さんの両親に確認を求める様子が見られましたが、関連については分かっていません。
(「めざまし8」9月24日放送より)