連日続く異常な暑さの影響で、全国各地で珍しい気象現象がカメラに捉えられた。長崎市では雲が太陽光を遮り隙間から漏れ出る「薄明光線」を観測。一方関東では、天気が変わる予兆と言われる「乳房雲」が撮影された。
幻想的な光が差す“薄明光線”
東京都心で19日、観測史上で最も遅い猛暑日となった。そんな異常な暑さが引き起こした、珍しい気象現象が全国各地で撮影されている。

長崎市で19日午後6時30分頃に見られたのは、夕方の空に突如現れた巨大な青い柱だ。
夕焼けから伸びる光がとても幻想的な写真だが、実はこれは「薄明光線」と呼ばれる気象現象だ。
「薄明光線」を撮影していた人は、「初めてですね。もうキレイだなって印象が一番ですね」と話し、初めて見た珍しい光景に目を奪われていた様子だ。
そんな「薄明光線」は、九州地方で複数確認されていたという。

「薄明光線」は、太陽の上にできた積乱雲が太陽光を遮り、その隙間から放射状の光が漏れ出ることで発生する。
しかし本来、積乱雲が出来やすいのは、気温が高い夏の時期とされているため、9月半ばに「薄明光線」が見られるのは、とても珍しいと言える。
関東では天気急変の予兆“乳房雲”
関東でも、今の時期には珍しい夏の現象が撮影されている。

横浜市・旭区で撮影されたのは、丸く膨らんだ雲が空を埋め尽くすほどのずらりと並んだ「乳房雲」だ。
「乳房雲」は、夏の時期によくみられる積乱雲が急速に発達したことで、牛の乳房のように見えることから名付けられている。

実はこの雲は天気急変の予兆とも言われ、ゲリラ雷雨などが発生する前に現れるとても危険な雲だ。
変わり続ける空模様のヒントになるかもしれない「夏の光景」に、注意が必要だ。
(「イット!」 9月19日放送より)
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