GUが化粧品ブランドを発表

ファストファッションの人気ブランドGUが化粧品事業に参入。その勝算に迫る。

GUが8月18日に発表したのは、化粧品ブランド「#4me by GU」。

口紅やグロスにアイシャドウ、目元や頬に使えるマルチパレットなど4種類を9月4日から大型店舗やオンラインストアで販売する。

奥山未季子記者:
実際にパレットを使ってみますと、粒子が細かくて発色も良く、肌なじみがいいように思います。


今年流行の少しくすんだ色味でトレンドを取り入れたマルチパレットは1,490円(税抜き)。

グレーを基調にしたシンプルなパッケージの口紅とアイシャドウは590円(税抜き)。

リップグロスは790円(税抜き)と低価格のプチプラで展開する。

トータルファッションを提供する第2の柱

新型コロナの影響でマスクの着用が日常化したことで、口紅の消費が6割以上落ち込んだことや、訪日客の減少が影響したことなどから、化粧品業界は厳しい状況が続いている。

こうした中、アパレルブランドのGUが化粧品に参入する狙いとは。

GUグローバル商品本部VCP部門・土上洋佑チームリーダー:
お客様から低価格で安心安全で使えるコスメが求められているのではないかと、服と合わせやすいなじむコスメを今回提案しようと思いました。


「低価格でも悪目立ちしないコスメが欲しい」「マスクで唇の乾燥が気になる」といった客からの要望を聞き、コスメの初心者でも失敗しないあらゆる人が使いやすい商品を目指したという。

また、コロナの影響で安全性へのニーズが高まったことから、メイドインジャパンにこだわり日本由来の植物性天然放出成分を配合。

安全性や使い心地の良さをアピールしている。

女性客:
GUの服に合わせてリップも選べる。すごくいい。カラーバリエーションも豊富なので、服に合わせて買っちゃう。


GUは肌への負担が少なく、マスクをしていても落ちにくい口紅などを洋服と合わせて低価格で提供することで、新たな顧客を獲得し、コスメ事業を収益の第2の柱にしたい考えだ。

GUグローバル商品本部VCP部門・土上洋佑チームリーダー:
このアイテムであれば、売れるという確信を持って展開を決めている。コスメをしっかり伸ばして、GUの柱にしていきたいという思いはあるし、トータルファッションを提供できるのは、アパレルブランドであるGUだからこそできること。コスメとファッションをしっかり融合させて提供していきたい。

コロナによって、ファッションやコスメのニーズが変化したことで、新たなチャンスは生まれるのか。

アパレルだからこその強みを生かす

Live News αではエコノミストの崔真淑さんにオンラインで話を聞いた。

内田 嶺衣奈キャスター:
マスクをしていても落ちにくい口紅など本当に様々な工夫がされていますが、こうしたアパレル業界からコスメ事業への参入にはどのような背景があるのでしょうか。

エコノミスト・崔真淑コメンテーター:
コスメであるとか化粧品業界は、確かに新型コロナウイルスの影響を受けています。でも長い目で見たときに、このコスメ業界に参入するというのは、アパレル以上に重要な収益源になる可能性を秘めていると思うのです。
なぜそう言えるのかというと、グラフを見ていただきたいのですが、一人当たりの年間消費支出額を、婦人服と化粧品を合わせたものです。1990年代から比べて、婦人服は支出額がほぼ半分以下になっているんです。一方で、化粧品に関してはほぼ変わらずと、景気の変動も受けにくいということが伺えます。

エコノミスト・崔真淑コメンテーター:
これを見ても、やはり化粧品というのは景気にも左右されにくいし、さらにはアパレルよりも原価率が低い傾向があるので、上手くいけば非常に収益源として面白みを増すのかなと思っています。

内田 嶺衣奈キャスター: 
確かに、化粧水やファンデーションなどを日々使うものなのでなくなれば買い足します。そんなコスメ事業が今後さらに成長していくために、クリアすべき課題を挙げるとすればどんなところでしょうか。

エコノミスト・崔真淑コメンテーター:
ドラッグストアでは、リーズナブルなコスメをたくさん販売されているので、そういったものとどう戦うのかというのが重要なのですが、そこでアパレルメーカーだからこその強みが生かせると思うのです。例えば、リップであるとかネイルの色合いを、洋服とどう合わせようかそう迷ったこと内田さんありませんか。

内田 嶺衣奈キャスター: 
あります。季節感を取り入れたくて、4色入っているアイシャドウパレットを買っても、使いやすい色から使ってしまって、カラーのあるものが残ってしまうということに困ったことがあります。

エコノミスト・崔真淑コメンテーター:
そうなんですよね。何か新しい色で冒険してみたいなと思って、コスメとか洋服を買っても、結局組み合わせで困って使えないってことってたくさんあると思うんです。でもそれをアパレルショップだからこそ、色の組み合わせを提案してあげて、新しい自分、新しい組み合わせで提供してもらえれば、これは面白い差別化になるのかなと思っています

内田 嶺衣奈キャスター: 
こうした業界の垣根を越えた新しい事業への挑戦というのは、今後も増えていきそうだなと感じます


(「Live News α」8月18日放送分)