静岡・浜松市の中野祐介市長(54)が28日の会合で「台風が近づくとなぜかこう、高揚する」と発言した。浜松市の一部地域に避難指示が出されていた状況での発言で、29日の定例会見で質問が相次ぎ、「不適切な発言だった」と陳謝した。
市の一部地域に避難指示…災害対策本部で警戒呼びかけたばかりで
台風10号が列島を縦断するおそれが出る中、自治体の長が驚きの発言をした。

「台風が近づくとなぜかこう、高揚する。高揚感。そんなものがごちゃ混ぜになって、この会場に満ちあふれてる」と話したのは、静岡・浜松市の中野祐介市長(54)だ。

28日の会合で飛び出したこの発言。
当時、浜松市の一部地域には避難指示が出され、中野市長も災害対策本部で警戒を呼びかけたばかりの中、被害をもたらす台風の接近を“高揚する”と表現したのだ。

街で浜松市民に受け止めを聞くと、「気をつけて」「思ったことをそのまま言葉にするのではなくて、(適切に)言葉を入れ替えて発言した方がいいと思います」「発言を撤回すればそれで済むのか、危機感がない」といった声が上がった。
「誠に申し訳ございませんでした」
29日、定例会見に臨んだ中野市長はこう陳謝した。

浜松市・中野祐介市長:
不適切な発言だった。発言の撤回とおわびを申し上げさせていただきます。誠に申し訳ございませんでした。

台風接近を”高揚する”と表現した理由を、「士気を高めて、なんとしてもこの災害を乗り越えるという点で臨まなければ乗り越えられない。それを“高揚感”といったような形で表現してしまったのは、全くもってまずかったというふうに反省している」と説明した。

中野市長は反省したうえで、改めて災害に備えるよう求めた。
(「イット!」8月29日放送より)