29日未明にかけ、竜巻とみられる突風が吹いた宮崎市。
現場周辺の住宅では、大きな被害が出ていた。

「家の中がめちゃくちゃ…怖くて怖くて」

28日に台風の進路の右側にあたる宮崎市で相次いだのが、竜巻と見られる被害。

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これは市内で撮影された映像。
住宅地を大きな渦が移動している。よく見ると、巻き上げられた黒い破片が確認できる。

撮影した人は取材に対して、「黒い煙が上がっていたので、火事だと思って見ていたら、だんだん大きくなって物が舞っていた」と証言。
この突風で、複数のけが人が確認されている。

同じ被害の映像は、ほかのカメラにも記録されていた。

撮影者:
やばいやばいやばいやばいやばい

宮崎市で起きた、竜巻とみられる突風の被害は夜になっても相次いだ。

宮崎市・大淀では29日午前0時頃に、竜巻とみられる突風が発生した。

現場では建物の壁が剥がれ、周囲に散乱。すぐ近くでは電柱が倒れ、住宅の一部を破壊している。

近くに住む人は 大きな衝撃音を聞いていた。

近隣住民:
雷という感じではなく、ドカーンと音がした。何だろうと思い、台所の方を見たら、窓ガラスが割れて、網戸も中に入って、もうガラス…歩けない位のガラスが(床に)あって…(家の中が)めちゃくちゃ。怖くて怖くて…

これは、同じ大淀の現場を突風発生直後に捉えた映像。
撮影した男性は、現場に向かう途中で音以外の異変も感じていた。

撮影者:
地響きのような音があって、地震みたいな大きい揺れがあった。風がビュンビュン強くなったり弱くなったりしていたけど、その一瞬だけ地震のような感じ。

周辺では停電が発生し、信号機も機能していない。複数の建物で壁や看板などが破損するなど、被害が確認できる。

撮影者:
1キロぐらいは突風で飛ばされている、大きいものが散乱していた。周囲300~400メートルくらいが一番ひどかった。

現場周辺の住宅では、信じられないような被害が出ていた。

撮影者:
水浸しや、もう…あーあ…。

窓ガラスが割れ、風と雨が容赦なく家の中に入ってきている。別の部屋では、天井の板と思われる物が確認できる。
眠っていた最中に被害に遭ったという男性は…。

突風被害に遭った男性:
まったく無風というか、風は少しは感じたが、寝ていたら 「ゴーッ」と音が鳴って、頭の上に何か落ちてきたと思ったら天井が落ちてきて、それで気づいて…大変だと思い、周りの他の部屋を見たらあの状態…窓ガラスが割れ、風と雨が外から入ってくる状態だった。

男性は動画を撮影したあと、近くに住む親族の家に避難したという。

竜巻とみられる突風が吹いた宮崎市内の別の住宅では、入り口の天井の板がはがれ落ち、配線が垂れ下がっている。さらに奥の部屋を見ると、窓ガラスが割れ、床にはさまざまな物が散乱。

今は台風から離れている地域でも、積乱雲が発達しやすい状況。
そのため、竜巻やダウンバーストなど激しい突風をもたらす現象が発生しやすくなっていて、台風とともに注意が必要だ。
(「イット!」 8月29日放送より)