輪島市を代表する夏祭り輪島大祭。輪島市中心部の4地区が行う夏祭りだ。しかし、2024年は能登半島地震の影響で開催するかどうか各地区で話し合った結果、キリコの巡行を河井地区だけ行う事になった。いわゆる縮小開催。それでも町は熱気と笑顔に包まれた。

縮小開催された輪島大祭

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稲垣真一アナウンサー:
御輿が社を出ました、これから輪島市内を巡行します!

8月23日金曜日の午後7時前。輪島市河井町の重蔵神社からキリコの巡行が始まった。

本来、4つの町が連続して夏祭りを行う輪島大祭。しかし、今年は能登半島地震の影響で重蔵神社がある河井町だけがキリコの巡行を行った。集まったキリコも9基だけと、例年の半分以下だ。それでも、町を包む祭りの熱気は、いつもと変わらない。

集まった市民は「輪島の良さを再認識した」と喜び合う。特に、能登半島地震が起きてからは街に季節感がなくなったという。祭りがあることで季節感を感じるのだ。

9基のキリコは仮設住宅があるマリンタウンへ

重蔵神社をスタートした9基のキリコは、仮設住宅が立ち並ぶマリンタウンに集結。キリコの灯りがあたりを照らしていた。

仮設住宅で暮らす人は、「みんな元気良くって楽しそう」と話していたり、「うちの前にキリコがあるってめっちゃ変な感じやし嬉しいような複雑な感じ」などと話していた。地震で、県外に避難したり、金沢に避難したりと会えなくなっていた人たち。輪島大祭を開いたことで、再会できたという人もいた。

フィナーレは輪島高生が企画した500発の花火

祭りのフィナーレには、夜空に大輪の花が開いた。この花火を企画したのは地元・輪島高校の生徒たちだ。復興への願いを込めた500発あまりの花火が夜空を彩った。

能登半島地震からまもなく8カ月。規模を縮小しながらも開催された輪島大祭は、住民に多くの笑顔を届けていた。

(石川テレビ)