夏休みシーズン真っ最中、旅行客でにぎわう成田空港だが、13日未明にアメリカの貨物機が緊急着陸する事態が起きていた。成田空港では、ここ数日間に離着陸する航空機のトラブルが相次いでいた。利用客からは「なすがまま、何もできない。中にいる人たちは」といった不安の声も聞かれた。一体なぜトラブルが相次いでいるのだろうかーー。
深夜にトラブル…アメリカの貨物機が緊急着陸
13日午前1時頃、真夜中の成田空港の映像には、暗闇の中で光る消防車のライトや車両の後ろに人の姿が映っていた。その数分後、一機の白い飛行機が着陸した。

滑走路に止まったのはアメリカのアトラス航空の貨物機だ。

機体の不具合を知らせ、成田空港に緊急着陸したのだ。

飛行機は、着陸する時タイヤが破損しており、交換作業のため、2本しかない滑走路のうちA滑走路が閉鎖された。

運航が再開されたのは、約7時間がたった午前8時のことだった。乗員7人にけがはなかったが、国交省は詳しい原因などを調べている。
成田空港でここ数日間トラブル相次ぐ
実は、ここ数日の間に成田空港で起きたトラブルはこれだけではなかった。

12日午前7時半ごろにはB滑走路で、乗客乗員合わせて276人が乗るシンガポール航空機から着陸直後煙が上がり、立ち往生した。現場付近からゴム片が見つかっていて、タイヤのパンクとみられている。

けが人はいなかったが、この事故でB滑走路は一時閉鎖された。

さらに11日午後5時半ごろ、アゼルバイジャンのシルクウェイウェストの貨物便が、離陸しようとした際にタイヤから煙が出たため、離陸を取りやめる事態が発生。この時も消防がタイヤに水をかけるなどして、滑走路が一時閉鎖された。

成田空港で11日から3件相次いだ、離着陸する航空機のトラブル。
利用客からは「怖い。焦っちゃう」「なすがまま、何もできない。中にいる人たちは」といった多くの不安の声が聞かれた。
なぜ、事故が続けざまに起きたのかーー。

航空評論家の小林宏之氏は、航空各社の機体に機械的なトラブルが個別に生じたものとみており、成田空港特有の要因ではないとコメントしている。
(「イット!」8月13日放送より)