8月9日、甲子園初戦で強豪・花咲徳栄と対戦する新潟産大附属ナイン。県勢として令和初の勝利を目指すチームの戦力と試合前日の様子を取材した。勝利へのカギは花咲徳栄投手陣を攻略できるか…8日は、速球対策に重点を置いた打撃練習に汗を流した。
破竹の勢いで新潟大会制覇!ジャイアントキリング起こす
初戦でシード校の六日町を破り、そこから新潟明訓・日本文理・中越と甲子園常連校を次々と下し、破竹の勢いで決勝に進出した新潟産大附属。

決勝では、勢いそのままに春の北信越王者・帝京長岡を下してノーシードから初の甲子園出場をつかみ取った。「ジャイアントキリング」を起こした県大会を振り返り、平野主将は「信じる力があったと思った。そこは試合中、誰もが自分たちが勝つことを信じてやっていたし、そのおかげかわからないが、接戦で勝ってこれたというのはあると思う」と話す。
強豪相手でも自分たちの力を信じて戦ってきた産大附属。
二枚看板の継投が勝ちパターン
県大会6試合を通し、失策は3。堅い守りのリズムを作っているのが、宮田塁翔と田中拓朗の二枚看板だ。

エース宮田は「自分がゲームを作ろう、絶対に打たれないという強い気持ちでやっている」と話す通り、最速141キロのストレートと制球力を武器に県大会では5試合に登板し、5失点。このうち4試合で先発し、試合を作ってきた。
「コースに投げ切れるのが、自分の良いところだと思う。スライダーでタイミングをずらしたりして、インコースに手が出ないような真っ直ぐを投げたい」

この宮田から田中への継投が、産大附属の勝ちパターンだ。技巧派の田中は打者に的を絞らせない投球が持ち味で、準々決勝の日本文理戦、決勝の帝京長岡戦では、4回途中からマウンドに上がり、好救援を見せ、チームを勝利に導いた。
田中は「甲子園でもピンチが訪れると思うが、そこでも流れを作って打たせて取ってこちらに流れを引き寄せられるようにやっていきたい」と意気込む。

打線は一気に畳みかける攻撃力が武器
一方の打線は、「上位・下位関係なく、チャンスが作れて点が取れるというのは自分たちの強みだと思う」と平野主将は話す。

上位・下位ともに切れ目がなく、一気に畳みかける攻撃力が特長の産大附属打線。機動力もあり、新潟明訓戦と村上桜ヶ丘戦では序盤に一挙7得点を奪い、早々に勝負を決めた。
そして、甲子園初戦の相手は2017年に優勝経験もある埼玉県代表の強豪・花咲徳栄だ。試合前日の8日は、試合開始時間と同じ午前8時から約2時間、練習に汗を流した。
勝利へのカギは花咲徳栄投手陣の攻略
勝利へのカギは花咲徳栄投手陣を攻略できるか…

140キロ台後半の速球を武器とする花咲徳栄の投手に対応するため、ピッチャーをマウンドの数メートル前から投げさせ、打撃練習を行った。練習の後半では吉野公浩監督が自ら投げる場面も。
吉野監督は「もしかしたら最後の練習になるかもしれないということで、『おれも気持ち入れて魂入れて投げるから、ノック打つから』と言ったので、選手がそれに応えてくれて、非常に試合の前日にしては良い雰囲気で練習ができたと思う」と話す。

接戦に持ち込み、県勢令和初の勝利を!平野主将は初戦突破へ自信を見せる。
「新潟から、柏崎からたくさんの人が応援してくれる。そういった方の応援をしっかり力に変えて、新潟県ひとつとなって、花咲徳栄に勝ちたいと思う」

新潟産大附属は9日の第1試合で花咲徳栄と対戦する。
(NST新潟総合テレビ)