夏の全国高校野球大会が7日、開幕した。今大会から“暑さ対策“として初めて、試合を午前と夕方に分けた「2部制」が導入される。
■“夏の甲子園”開幕 8時半スタート時に気温はすでに30度以上

ことし100周年を迎えた甲子園球場で午前8時半から始まった開会式。
能登半島地震で被災した、石川県の穴水高校野球部主将、東野魁仁さんが行進を先導し、全国から勝ちあがった49校の選手たちが、甲子園の土を踏みしめた。
選手宣誓を務めたのは、智弁和歌山高校の辻旭陽主将。
智弁和歌山高校 辻旭陽主将:僕たちのプレーが、多くの人々に希望と勇気と感動を与えることを願って、全力でプレーすることを誓います。
選手宣誓の時点ですでに気温は30度以上。 今大会は暑さ対策として、一部の日程で試合時間を「午前と夕方」の2部制が導入される。

元作新学院のエースで怪物と呼ばれた江川卓さんの始球式で始まった第一試合。
関西勢の「滋賀学園」が登場し、佐賀代表の「有田工業」と対戦。1回表、滋賀学園がいきなり3点を先制する。一度は逆転を許すも、5回を終わって4対4の同点。
ここで10分間のクーリングタイム。アルプススタンドの応援席では、学校の先生たちがミストを噴射して、暑さをしのいでいた。
野球部員:めっちゃ暑いです。(Q.2部制導入について?)いいと思います。
選手の元指導者:選手がどれだけベストで、できるかという考えのもとなんで。(2部制で)やるのもいいかなと思います。
暑い中での応援の甲斐あってか、その後、滋賀学園が8回、9回と得点を重ね10対6で勝利した。

熱気であふれる甲子園だが…
記者リポート:第一試合が終了し1時間半が経過しました。グランドに選手の姿はなく、スタンドの観客の姿も見当たりません。
第2試合は「夕方4時」からプレーボールとなるのだ。 その後、午後6時半からの第3試合には奈良代表の智弁学園が登場する。17日間のアツイ戦いが繰り広げられる。
■「いろいろ試行錯誤すればいい」と前明石市長・泉房穂氏

暑さ対策として高校野球で朝・夕の2部制が導入された。これについて前明石市長・泉房穂さんは次ように話した。
前明石市長 泉房穂さん:暑さが昔と違いますから、やっぱり選手・応援団の健康を考慮する一つの知恵、工夫じゃないですかね。私はいいことだと思います。
今後、7イニング制の導入も検討されているそうだ。
前明石市長 泉房穂さん:これも結局、他の国も7回制を導入したりもしてますから、いろいろ試行錯誤すればいいと思います。思い入れの強い方は9回が好きな方もいるでしょうけど、私は別に7回でもいいと思ってるんです。5回でもいいですけどね。やっぱり時代も変わりますし、暑さも違いますし、いろんな工夫したらいいと思います。
高校野球も岐路に立たされている状況といえるだろう。
(関西テレビ「newsランナー」2024年8月7日放送)