今年も連日厳しい暑さとなっている日本。石川県も例外ではなく、最高気温が30度を超える真夏日が続いている。日本を訪れた外国人観光客はこの暑さをどう感じているのか。また、日本と外国で夏の過ごし方に違いはあるのか、JR金沢駅で聞いてみた。
イタリア人には熱気が辛い…体にこたえる暑さ
最初に出会ったのはイタリアから家族旅行でやってきたフランチェスコさん。やはりこの暑さは体にこたえるようで、特に午後の日差しがつらく、何とか観光を続けていると話していた。
この記事の画像(8枚)外国にはないものばかり!試してみたい「日本の暑さ対策グッズ」
続いては金沢旅行を終えたアメリカ人、アリスさんとマックスさん。金沢で最も気に入ったのは食事で、寿司やたこ焼きのほか、日本のコーヒーゼリーにすっかりはまったそうだ。マックスさんは暑いのが苦手で、気温は4℃くらいがちょうどいいという。一方のアリスさんは暑さに強く、「これくらいは全然大丈夫」と話していた。日本にはアームカバーやネッククーラー、小型の扇風機など、アメリカにはない様々な暑さ対策グッズがあるため、それを使ってみるのも楽しみだそうだ。
カナダ流の暑さ対策は“プライベートプール”
カナダから家族旅行にやってきたノエミーさんたちも日本人の暑さ対策に驚いていた。
ノエミーさん:
日本の女性は(暑くても)みんなシャツを着ている。紫外線を気にしているのかしら。傘をさしたり帽子をかぶったりして、私達も欲しいと思ったわ。
ノエミーさんいわく、カナダでは多くの家庭にプールがあり、暑い日は庭で泳ぐのが定番の過ごし方だそう。「日本では民家の庭にプールが見当たらない」と住宅事情の違いを感じていた。
フランス人のグループと“ニッポンの夏”を体験
新幹線の改札付近で出会ったフランス人女性3人のグループは、ちょうど金沢に到着したところ。この後の予定は決めていないということで、番組の取材班と一緒に海で“ニッポンの夏”を体験してみないかと提案してみた。3人は少し不安げな表情を見せながらも、提案に応じてくれた。
日本3大砂丘のひとつ『内灘砂丘』で挑戦するのは…
金沢駅から車で約20分、3人とやってきたのは日本3大砂丘と言われる内灘砂丘がある内灘海岸。到着して早々、3人は「巨大なビーチね!」「水平線の向こうに何も見えない!」と歓声を上げた。ここでまず体験してもらったのは“スイカ割り”。ルールを説明すると、アリシアさんは「目隠しをして友だちと打ち合うわけではないのね」と、少しほっとした様子だ。初めての体験に最初は戸惑っている様子だったが、3人で力を合わせて無事スイカ割りに成功した。
日本のスイカに驚き…「フランスのよりこっちが好き!」
スイカ割りで使ったスイカは、金沢のブランド野菜「金沢すいか」。水はけがよく昼夜の寒暖差が大きい砂丘地で作られ、シャリっとした食感と強い甘みが特徴だ。日本海に沈む夕日を眺めながら、自分たちで割った「金沢すいか」を味わってもらう。一口食べると、3人からは思わず日本語で「おいしい!」の声が飛び出す。フランスのスイカよりも、かなり甘いことに3人とも驚いていた。ルイーズさんは「フランスのよりこっちの方が好きだわ」と、とても気に入った様子だ。
夏の夜のお楽しみと言えば…
日没後に用意していたのは花火。花火をするのは3人とも今回が初めてだという。最初に火をつけた吹き出し花火には、驚いて思わず逃げ出してしまったが、次々と色が変わる手持ち花火や線香花火など、思い思いに楽しんでいる様子だった。
高温多湿な日本の夏。厳しい暑さを乗り切るための日本人ならではの工夫や習慣が外国人にとっては珍しく興味深いようだ。この季節に日本を訪れる外国人観光客には、暑さ対策から夏の遊びまで、この時期ならではの風習を体験してもらいたい。
(石川テレビ)