日経平均株価が暴落し、終値の下落幅が過去最大の4000円台となった。一時1ドル141円台をつけるなど円高も急速に進む中、新潟県内でも衝撃が走った。専門家は「冷静に状況を見極めてほしい」と話している。

日経平均株価“暴落”に…「じっと我慢」

8月5日の東京証券取引所・日経平均株価は取引開始直後からほぼ全面安の展開となり、終値は先週末に比べて4451円28銭安い、3万1458円42銭に。

日経平均株価(8月5日の終値)
日経平均株価(8月5日の終値)
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終値ベースの下落幅で世界的に株価が大暴落した、いわゆる「ブラックマンデー」時の3836円48銭安(1987年10月20日)を大きく上回る過去最大の下落となった。

この状況に街では「自社株が下がった。そこまで影響を受けたという感じは私はないが、普通に考えたらある。今回のやつは」「じっと我慢。これが株。もっとも、こういう時に買ったほうがいいんでしょうが」「今までが4万いくらかしていて、私はあれが異常だと思っていた。あまり一喜一憂しない方がいいかなと」

「ここまで下げるとは…」株価暴落の要因は?

この株価の暴落に新潟県長岡市に本社を置く証券会社・岡三にいがた証券にも客から心配する声が聞かれているという。

証券会社・岡三にいがた証券 橋本貢浩 取締役
証券会社・岡三にいがた証券 橋本貢浩 取締役

橋本貢浩取締役は「正直、ここまで下げるとは思っていなかった。行きすぎな水準まで下がったのかなと思っている。こんな大きな下落やパニックを経験したことがない投資家の方もいるので、特にネット等ではそういった不安が高まって売りが出ている可能性はあると思う。当社でも、これ以上損失を出したくないとか、利益が出ていたとしてもここで一旦利益を確定しておこうというような動きはある」と話す。

日銀の利上げによって円高が進行したほか、アメリカ市場で急速に景気後退の懸念が大きくなったことで、アメリカ株が下落するなど複数の要因が重なったことが、暴落した要因だと橋本さんは分析する。

県内経済への影響は…「大きな変動は経営不安定にさせる要因に」

円相場は一時1ドル141円台をつけるなど円高も急速に進行する中、県内経済への影響について、橋本さんは「輸出企業にとっては業績の下押し圧力が働いてしまう。一方で、原材料を輸入している県内企業も多いので、そういったところについては原材料コストの低下要因にはつながってくると思う。ただ、どちらにしても大きな変動は企業経営を不安定にさせる要因ではあると思う」と懸念を示した。

株価は下げ止まる?「冷静に状況見極めを」

株価はこれで下げ止まるのか…橋本さんは「これだけ大きく下げて、高値のところから見たら1万円程度下がったというところで、割安感は出てきているので、ここで下げ止まってもおかしくはないとは思う。とはいえ、アメリカ株がまた今晩一段安ということになれば、また日本株も6日朝のところでさらに下げてしまうリスクは残っている」と話した。

橋本さんは企業だけでなく、NISAなどで投資を始めた人も含め冷静に状況を見極めることが重要だと指摘する。

「基本的に景気がいいようなアメリカ経済等でも10年に1回ぐらいはこういう30%超の下落は起こるものなので、冷静になるというところが一番重要になってくると思う。しっかりと現状を理解して、それでもって売却するとか、もう少し買っていこうかなというところで冷静に判断していただきたい」

(NST新潟総合テレビ)

NST新潟総合テレビ
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