2024年3月に販売を終了したチェルシーが、北海道限定で復活する。新たに発売されるチェルシーは、「生食感」の柔らかな口当たりに変更されるという。また、ココアシガレットも「タブレット型」として再登場し、時代の変化に対応する形状にリニューアルされた。

チェルシーが別の会社で販売再開

53年の長い歴史に幕を下ろしたはずの「チェルシー」が、「北海道限定」でまさかの復活をすることが分かった。2024年3月に惜しまれつつ販売を終えてから、わずか5カ月での復活の理由は一体なぜなのか。

チェルシーの売上額
チェルシーの売上額
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チェルシーといえば、1971年に当時の明治製菓から発売されたキャンディーで、バタースカッチやヨーグルトスカッチなどの味が販売されていた。

しかし、2002年度には25億円だった売上が、2022年度には5億円と年々減少していき、2024年3月に売上減少を理由に販売を終了した。

北海道限定と書かれた新パッケージ
北海道限定と書かれた新パッケージ

しかし、25日、チェルシーの復活が発表された。実は元々販売していた明治ではなく、北海道の別の会社が販売するという。それにも関わらず、チェルシーという名前やロゴ、特徴的な花のイラストはこれまで通りとなっている。

新しいパッケージをよく見てみると、「北海道限定」や「生食感」と書かれており、ハードなキャンディータイプだったチェルシーが、「生食感」で柔らかな口当たりになるという。

食感が変更した新しいチェルシー
食感が変更した新しいチェルシー

この食感の変更について、北海道民は「昔食べてたのと、どういうふうに味違うのか気になる。ファンが多かったと思うので、復活するのはうれしいと思う。私も食べてみたいです」話している。

新たにチェルシーを販売することになった会社は、「チェルシーが発売された当初の驚きのおいしさ、感動を現代で表現するには新しい食感の方が良いと考え、新技術を活用しています」とコメントを発表した。

北海道限定販売の新しいチェルシーを巡っては、SNS上で「北海道に買いに行きたい!」や「北海道だけでずるい!」といった声が上がっている。

時代と共に変化するお菓子

チェルシー以外にも、時代の変化と共に形を変えるお菓子があった。

タブレット型のココアシガレット
タブレット型のココアシガレット

1951年に発売されたロングセラー商品で、たばこをイメージした懐かしの駄菓子「ココアシガレット」だ。

「新しい学校のリーダーズ」のヒット曲「オトナブルー」のミュージックビデオで、小道具として使用されると、ファンの間で話題となった。この「ココアシガレット」が「タブレット」に姿を変え、新発売されることになった。

「ココアシガレット」といえば、たばこを吸うマネができるお菓子だ。

ココアシガレットを販売するオリオン株式会社の企画部・高岡五郎さんは「子供がたばこを吸っているお父さんの姿を見て、早く大人になりたいな、という大人への憧れを、子供のお菓子に変えたのがココアシガレットだった」と当時の振り返る。

しかし、時代の流れと共に「禁煙」が進み、たばこを吸う大人が子供たちの憧れではなくなると「タブレット型」が登場することになった。また、コンビニで陳列しやすいようにパッケージを箱から袋に変更した。

形状を変えて販売するお菓子
形状を変えて販売するお菓子

このように時代と共に形や食感が変わっていくことについて、専門家に聞いた。

消費経済アナリスト・渡辺広明さんは「幅広い顧客に買ってもらわないと、なかなか販売の継続は難しい。子供だけに絞ると、数が少子化で少なくなっているので事業継続は難しくなる。幅広い世代に買ってもらえるために変化・対応しながら、パッケージ、形状などを変えて行ってる」と分析する。
(「イット!」 7月25日放送より)

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