枝野さん心変わりでもしたの?

立憲民主党の枝野代表が、衆院大阪12区の補欠選挙で共産党候補の事務所を訪れて激励し、「必勝を祈る」と書いたポスターを手渡した。
当初枝野さんが共産党候補の応援に大阪に入るという情報が流れたので、「まさか並んで街頭をやるのか」と驚いたがそれはなかった。
それにしてもこれまで共産党の「政党間協議をしよう」というラブコールに、つれない態度を取っていた枝野さん、心変わりでもしたのか。
大きな自民党に対し小さな野党が選挙で対抗するには、小選挙区での候補者調整は必要。
しかし選挙協力にまで踏み込むのなら、その前に政策のすり合わせが必要だ。
そうじゃないと政策の違う同士が一緒に与党になって政権を取っても、混乱するだけだからだ。
だから枝野さんはもし共産党と連立を組む気がないなら、共産党の候補者を激励してはダメだ。
共産党は女性議員だけの党にすればどうか

ただ共産党が大きく変わるなら話は別。
たとえば「天皇制廃止」「日米安保破棄」「自衛隊は違憲」の3点セットを取り下げ、党名も変えるとか。
最近、欧米ではリベラル政党での女性の活躍が目立つ。
現職の志位委員長はじめ男性議員は全員引退し、女性だけの党にするというのはどうだ。
そして欧州型の社会民主主義政権を目指す。
今までの話、自民党の人達がもし笑って聞いていたら、失礼ながら、「ぼーっとしてんじゃねえよ」と言わせて頂きたい。

自民党が圧勝した前回2017年総選挙の比例票をご存じか。
自民1860万、公明700万で与党は2560万票。
これに対し旧民主の立憲1110万、希望970万に共産440万を足すと2520万票。
ほぼ同数なのだ。
つまり野党が共産を含め連携すれば政権交代できる。
共産党が変わりさえすれば可能になる。
自民はこぼれた人を丁寧に扱うべし

だから自民党は枝野さんと共産党との接触にはもっと関心を持たないとだめだ。
細野豪志さんら旧民主から駆け込んでくる人たちは、絶対に温かく迎えた方がいい。
枝野さんが左に行けば右の人がさらにこぼれて自民に来る可能性があるからだ。
政局のカギは共産党が握っている。
【執筆:フジテレビ 解説委員 平井文夫】
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