愛知県犬山市で、小学1年の女の子を虐待し死亡させたなどの疑いで、警察が母親と内縁の夫を逮捕しました。事件の経緯をまとめました。
事件は今年5月に起きました。警察によりますと、5月24日の夜から翌朝までの間に、愛知県犬山市の自宅で倉田容疑者が奈桜さんに暴行を加え、その際、母親の島崎容疑者も自宅にいたとみられています。
その後、島崎容疑者は奈桜さんと2人で岐阜県本巣市の実家へ向かいました。この間、奈桜さんは島崎容疑者に腹痛などの体調不良を訴えていたといいます。
翌朝、奈桜さんの体調が悪化し島崎容疑者が救急車を呼びましたが、奈桜さんは病院で死亡が確認されました。

以前、奈桜さんは保育園などからの通報で児童相談所に2度、一次保護されていました。
一回目は2022年12月で、奈桜さんは「倉田容疑者からパンチされた」と訴え、警察に通報すると共に児童相談所が2023年3月まで一時保護していましたが、倉田容疑者は暴力を否定。母親の島崎容疑者との交流等の経過が良好として、保護を解除し自宅に返しています。
しかし、その翌月の2023年4月、再び保育園から「左顎にアザがある」との通報で2回目の保護をしています。
その際は奈桜さんから虐待を疑わせるような話はなく、2カ月後の2023年6月に保護を解除して自宅に返しています。

2度目の保護のあと自宅に返した対応について、児童相談所は記者会見で「母親の島崎容疑者が虐待を全面否認。奈桜さんからの証言もなく自宅に帰りたいと訴え、これ以上分離を継続するのが難しい状況になった」と説明しています。
児童相談所は、今回の暴行があったとされる事件の前日にも、島崎容疑者と奈桜さんと面談していて、その際、奈桜さんの表情は明るく、見える範囲で傷などはなく異変はなかったということです。
(東海テレビ)