「人食いバクテリア」とも呼ばれる劇症型溶血性レンサ球菌感染症の患者数が急増し、過去最多となっています。
■致死率30%「人食いバクテリア」

「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」は、感染すると手足の壊死を引き起こし、死に至ることもあり、致死率は30%に上る。傷口などから感染すると1時間に数センチのスピードで壊死が広がる恐れのある感染症だ。
■わずか7カ月あまりで過去最多を更新

大阪府は「人食いバクテリア」とも呼ばれる「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の7月14日までの府内の患者数が65人となり、過去最多だった2019年の1年間の患者数64人を7カ月あまりで超えたと発表した。
大阪府は「コロナ禍が終わり、海外からの渡航者が増えるなど人の往来が活発になったことや、マスクの着用が減ったこと、免疫がない人が増えたことなどが患者数の急増につながったのではないか」と分析している。
■全国でも過去最多
「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」を巡っては、国立感染症研究所によると、去年全国で過去最多の941人の感染が確認された。
しかし、ことしは7月7日までに1185人の患者が確認され、既に去年1年間の患者数を上回っている。
■有効なワクチンなし

「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」に有効なワクチンは存在しないとされていて、大阪府は「飛沫で感染することもあるため、マスクを着用することが予防の一つになります」
「また、手足などの傷口から感染する場合もあるため、傷を清潔に保つことが大切です」
「手足の痛みや腫れ、発熱など感染の兆候が見られる場合は、速やかに医療機関を受診してください」と呼びかけている。
(関西テレビ「newsランナー」2024年7月18日)