7月17日で富士山は静岡側の開山からちょうど1週間となった。ただ、開山から最初の7日間(7月10日~16日)における救助要請自体は前年から微増程度であるものの、死者は4人と異常なペースとなっている。

救助要請は微増も死者は…

静岡県警によると、2024年7月10日から16日までの7日間に寄せられた救助要請は10件(10人)で前の年の同じ時期を2件上回る微増だった。

(7月10日撮影)
(7月10日撮影)
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ただ、2023年はこの間に死者が出ていないのに対して、2024年はすでに4人が死亡。また、2023年は開山期全体(7月10日~9月10日)を通しても1人で、2019年~2022年の夏期(7月1日~8月31日)も各1人だったことから異常なペースであることがわかる。

(7月10日撮影)
(7月10日撮影)

死亡事故が確認されたのはそれぞれ以下の状況だ。

1人目(7月10日午後)
山頂の剣ヶ峰付近で「人が落下している」と登山者から警察に通報があり、滑落したと見られる男性(70代)は搬送途中に死亡が確認された。

2人目(7月10日夕方)
御殿場ルートの8合目から山頂までの間で動かなくなっている男性(77)を登山者が見つけ、その後、死亡が確認された。

3人目(7月11日夕方)
富士宮ルートの元祖7合目付近で男性(69)が意識不明の状態で倒れているのを登山者が見つけ、その後、死亡が確認された。

4人目(7月14日昼過ぎ)
須走ルートの8合目付近で倒れている男性(60歳)を登山者が見つけ、その後、死亡が確認された。

知事や県警が登山者に呼びかけ

天候が変わりやすい富士山(7月10日撮影)
天候が変わりやすい富士山(7月10日撮影)

静岡県の鈴木康友 知事は7月12日に行われた定例会見で、天候が悪い中での無理な登山や弾丸登山は止めるよう富士山の来訪者に求めたほか、県警地域課は公式Xで登山前に必ず天気予報を確認するよう呼びかけた上で、「山頂より命の選択を」と警鐘を鳴らしている。

(テレビ静岡)

テレビ静岡
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