睡眠のプロが熱帯夜での快眠術を解説

全国で本格的な夏の暑さがやってきた。
11日、群馬・伊勢崎市や埼玉・鳩山町など関東の3地点で、全国で2020年初めて40度を超えたが、連日の暑さにより、暑くて眠れない、寝苦しいという人が増えているだろう。

こうした中、三菱電機 霧ヶ峰PR事務局が、東京と大阪在住の600人に睡眠に関する意識調査を発表し、新型コロナウイルスの影響で生活環境、働き方が変化したことにより、4人に1人が「寝つきが悪くなった」「眠りが浅くなった」など、睡眠の質が下がっていると感じていることがわかった。

そして、睡眠環境プランナーによる「よりよい睡眠環境づくりのポイント」をあわせて公開した。

睡眠環境プランナー三橋美穂先生によると、まず、寝床内の快適な温湿度を作り出すのは、寝室の「温度」「湿度」「気流」「寝具量」「着衣量」「体質」という6要素が影響し、これらをトータルで考えることが大切だという。

真夏に眠れない原因は、身体の深部の温度が下がらないことに一番の原因があり、質のよい睡眠を取るには「寝室の温度が28℃以下、湿度が40〜60%」がベストで、温度と湿度以外にも睡眠環境を整える必要があるとしている。 
そこで、三橋先生による”熱帯夜に睡眠環境を整えるエアコン活用時の5つのテクニック”を紹介する。

提供:三菱電機株式会社 霧ヶ峰広報

エアコン活用時の快眠 5つのテクニック

テクニック1:エアコンを朝までつけておく
28℃を超えると夜間熱中症のリスクが高まるため、寝苦しい夜は28℃以下でエアコンを一晩中つけておきましょう。タイマーを使うと、切れた後に室温が上がって目が覚めてしまい、睡眠の質が低下します。
 

提供:三菱電機株式会社 霧ヶ峰広報

テクニック2:パジャマは長袖・長ズボンに
エアコンをつけっぱなしにして寝ると、体がだるくなる理由は「寝冷え」です。これを回避するには、半袖よりも長袖・長ズボンのパジャマを着用し、その服装でちょうどよい温度に設定するようにしましょう。身体まわりの空間の温湿度が安定するので、快眠につながります。

テクニック3:エアコンの温度は2段階で設定
就寝前と就寝に入るタイミングで設定温度を変えましょう。
1. 就寝1時間前に低めの温度で設定します。壁や天井には昼間に当たった太陽の熱がこもっているので、しっかりと冷やしておきましょう。
2. 低めの温度設定のまま寝ると途中で寒くなるので、寝る時にエアコンの設定温度を上げます。設定温度を上げた後は、室温はゆっくりと上昇していくので、寝入って体温が下がった頃には室温が上がり、身体が冷え過ぎず眠りやすい環境になります。
 

提供:三菱電機株式会社 霧ヶ峰広報

テクニック4:冷感寝具とエアコンの併用
布団に寝る際にヒンヤリして気持ちのよい冷感寝具。ただ、エアコンを使用せずに冷感寝具のみだと、満足のいくヒンヤリ感が感じられない可能性があります。暑がりで、もっと涼しくしたいと思う人は、エアコンとの併用がおすすめです。併用することで、冷感寝具の温度が下がってヒンヤリ感が増し、快眠できる環境に近づくことができます。

テクニック5:きれいな空気を保つ
臭いのある場所を通る時に呼吸が浅くなるように、部屋の空気が汚れていると呼吸が浅くなり、睡眠の質が低下して疲れが残ってしまうことがあります。エアコンをつける前に窓を開けて換気をするなど、きれいな空気を部屋に取り入れてから睡眠に入ることで呼吸も深くなり、疲れが残りにくくなります。


さらに、よく話題になるパートナー間でのエアコンの設定温度問題についても、寒い場合はテクニック2のパジャマや掛け寝具の厚みを変えて調整することが有効。また、逆に暑い場合は、テクニック4の冷感寝具を自分だけ活用することで、快眠できる環境に近づくことができるとワンポイントアドバイスをしている。

エアコンを一晩中つけておく方がいいとのことだが、風量の設定は何が最適なのだろうか。まずは、三菱電気株式会社霧ヶ峰の担当者に話を聞いた。

就寝時は「弱」か「自動」に設定を

ーーテクニックを発表したきっかけは?

コロナ禍により、家で過ごす時間が増えていると想定でき、8月9月と暑さが本格化していくこれからの時期、例年以上に室内環境を整える事が重要と考えております。

そこで今回は、夏の室内のお困り事で例年話題になる「寝苦しさ」に着目しました。
1人ひとりに寄り添う三菱電機として、生活者の方がより快適に過ごして頂く為のお役立ち情報をお届けしたく、今回の調査を発信させて頂きました。


ーー就寝時に最適な風量を教えて?

「弱」か「自動」を推奨いたします。
また、「ねむり運転」が搭載されているエアコンでは、設定して頂ければ自動で「弱」か「自動」に設定され、冷えすぎない風量に設定されます。

提供:三菱電機株式会社 霧ヶ峰広報

ーー風向きはどうすればいい?

体に風を直接当てない「水平吹き」を推奨いたします。


ーー電気代が気になるとの声があるが…

一晩中つけっぱなしですとどうしても必要な電気代はかかってしまいますが、電気代を抑えるポイントとしては4点あります。

1:冷房をつける前に窓を開けて外気を取り込み、ある程度室温を下げてから冷房をつける。
2:設定温度を1℃あげる(約10%省エネ効果)
3:フィルターをお手入れする(約5~15%省エネ効果)
4:室外機の吹き出し口付近に障害物を置かない。
※10年以上エアコンをお使いの場合であれば新品に買い替えて頂くと省エネ性能が向上しているので電気代が下がります。

最適な風量は「弱」か「自動」を推奨するということだったが、エアコンをつけっぱなしにすると体調が悪くなるという人のために、睡眠環境プランナーの三橋美穂先生に対策を聞いた。

エアコンによる体調不良は”冷え”が原因

ーー28℃以下とは何度がおすすめ?

使う寝具やパジャマなどによって差はありますが、26~28℃が目安です。
エアコンに表示される設定温度と、 寝ている場所の温度に差があることが多いので、枕元に温度計を置いて確認・調整してください。

ーーエアコンの風が苦手な人はどうしたらいい?

風が直接体に当たらない場所に布団を移動して寝てください。
蚊帳や天蓋を活用したり、リビングのエアコンをつけて扇風機で寝室に冷気を送るのもよいでしょう。 

ーーつけっぱなしが嫌な人はどうしたらいい?

つけっぱなしにしたくない理由は「体調が悪くなる」からだと思います。

どうしても途中で切りたい場合は、午前3時過ぎに切タイマーをセットしてください。
明け方は気温も体温も下がるので、その前までつけておくと、途中で暑くて目覚めることが少なくなります。


ーーエアコンで具合が悪くなる人はどうしたらいい?

体調が悪くなる(体がだるくなる)のは「冷え」が原因なので、28℃以下を保ちながら冷えを防ぐために、まずパジャマを長袖・長ズボンにして、体に冷気が直接当たらないようにします。

場合によっては、肌着や 腹巻、レッグウォーマーなども着用してください。
身体周りの空間の温度が安定するので、朝まで安定して眠ることができます。
 

提供:三菱電機株式会社 霧ヶ峰広報

三橋先生自身も、冷え性で冷房が苦手だったが、薄着で29℃で寝ていた時より、厚着で27℃の方が熟睡できるようになり、体調を崩すこともなくなったそうだ。

また、三橋先生は「今は温暖化の影響で熱帯夜が増えたうえ、住宅が高気密化して、外気温より室内の温度の方が高いことが多く、夜間熱中症が増えている。その対策のためにはエアコンの使用は必須なので、体を保温しながら冷房を使うことを考えてください。マインドセットを変える必要があります。先入観にとらわれず、ぜひ試してみて欲しい」と語っている。

熱帯夜はまだまだ続きそうなので、寝苦しい夜から卒業するために実践してみてはいかがだろうか。
 

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